一般国道113号
明沢トンネル旧道
第5部
2022年4月17日 探索 2022年6月5日 公開
前回、自然のミストが間近であふれる場所でしばし休憩した私だ。体感する空気の温度はさほど高くはないはずだが、雪と格闘しているせいもあるだろう、体温が上がって火照ってしまっていたので、正直この天然のミストはクールダウンにありがたかった。だけど、ここで気持ちいいからと言って長居してしまうと、全身がズブ濡れになってしまうので先を急いだ私だった。さて、では明沢橋目指して進むことにしよう。出発だ!。
・・・と思ったら、いきなり倒木だ。これはいけない。私の短い足でこの倒木を乗り越えなくてはならないが、大丈夫。幸い、私の足はこれが跨げないほど短くはない(笑)。それでも左側のできるだけ低いところを「余裕」で跨ぎ、先へ進む私だった。
ところで、この位置で右側の法面を見てみると、抉られたようになっている。これはもともとの法面が崩れてしまった証拠だ。だが、これですぐ大規模に崩れるかと言うとそうではなく、微妙にバランスを保った状態で残ってると言うことだ。くれぐれも「安定している」と言うことではないので、気をつけたい。この斜面を保持しているのはおそらく、上に見えている木の根だろう。
ここからはちょいと上り坂。しかし天然のミストを浴びたばかりの私にとっては、こんな上り坂など敵ではない。誰も足跡をまだ付けたことのない真っ白の雪の路面に、延々と長靴の足跡をつけながら(←こう書くとなんだか色気がないなぁ(笑))先へ進む。雪がシャーベット状で結構重いが、お馴染みの「長靴を着用している時の心強さ」で克服できるだろう(笑)。
ここまで来ると、アップダウンを繰り返しながらも高度が下がっていることに気づく。どうやらこの道は一気に登って一気に下る道のようだ。これが峠ならわかるが・・・ま、ここも一つの峠のようなものなのだろうな。さっきまで遥か下に見えていた明沢川の水面が、今はさほど高くないところまで来ている。急勾配で一気に下ってきた証と言うことで、そうなると目的とする橋はここからさほど遠くないはず。注意して進む。
まだまだ雪の路面は続く。おまけにこってりと積もってて融け切っておらず、斜めになってるではないか。・・・でもま、通れないと言うほどではないし、引き返すほどではないな。このまま進むか・・・と言うことで、先に進んでいる。・・・はいいのだが、暑い。しかし足元は冷たい。
目指す橋は、この分だとおそらくもう少しで到着するほどの目の前なのだろうが、紫外線が雪で反射して顔に直撃して、心なしか顔が痛い。こりゃ日焼けしてるよね~・・・。
今日の風呂がホントに怖いぜ(笑)。
おおっ!、あの赤く見える桁の橋は現道の明沢橋ではないか?。地図上では「現道の明沢橋」の直下に位置してるはずなので、旧道の明沢橋はもうすぐと言うことだ。心なしか道の勾配も緩やかになってきて、普通の川の脇を走る道くらいの高さになってきている。何気なく地図を眺めていて見つけた橋は、もうすぐだ。
最初にこの道に入った明沢トンネルの脇からここまで、国土地理院の地形図上にはちゃんと記載されているし、途中まで路面にはダブルトラックもあったが、ここまで来るとおそらくは車も入ってきてないだろうし、人も入ってきているかわからない。となると、橋はどうなっているだろう?。期待に胸が膨らむ。
近い。出会いは近いぞ!
と言うか、もう橋は見えているじゃないか!。今にも走り出して早く会いたいものだが、慌てて駆けつけて転んだり、足を踏み外したりして事故が起きてしまうとよろしくない。近いからこそ、目の前だからこそ、落ち着いて確認しながら前に進む。
とは言うものの、あと10mほどもない。こういった橋によくあることだが、親柱や欄干は失われているようだが、その構造は画像の左下に写り込んでいるように、美しいコンクリートアーチ橋のようだ。
橋は目の前。