一般国道49号
七折峠 旧旧道編 第4部
2021年3月20日・2021年4月11日 探索
2021年6月10日 公開
広場の謎
目の前に、それこそ「広大な」と言う言葉がぴったりの広場が広がる。何かヒントがないかと周辺を見回してみるが、それらしきヒントは何も残っていなかった。足元は冬枯れの草で覆われてフカフカとしていて、注意しないと足を取られそうだ。日陰も何もないので直射日光の嵐となっていて、草が生えだすと一気に生育して大草原になること間違いないだろう。探索時期はバッチリ合っていたようだ。
さて、旧旧道の路盤はどこだろう。道の跡は全くないが、手持ちの地図(旧版地形図)と現地のこの風景を見比べてみると、旧旧道はどうやら広場の左側(路肩側ではない)を通って、前方の右側に見える杉の木の左脇を通って急カーブで折り返していたようだ。まずはそこまで進んでみることにする。
チェンジ後の画像は、同じ地点から右側の山の斜面方向を見たものだ。画像中央部分の斜面が崩れた後がある。地質はどことなくサラサラとした土で、安定はしていないようだ。崩れてしまう危険もある。近寄らない方がよさそうだ。
今度は路肩側(とでも言おうか)から、その下を覗き込んでみる。進行方向から振り返っての撮影なので、私は左側上にある木々の間からやってきたというわけだ。右側下に見える白い帯状の物体は旧旧道のガードレールで、ここが道路だったことを教えてくれている。左側上から右側下に降りる斜面の傾斜は緩やかで、ショートカットしようと思えば出来るくらいの角度だ。正直、そうしてもよかったのだが、前方を見ると…
うおっ!ヤブ!
ここに来て、このヤブか!。笹のヤブがここだけ深く、その深さは腰の高さ位あたりまでだろうか。密集はしているものの、ここから見る限りではさほどまでない。どうやらこれは、この旧旧道から私に対する軽いジャブと言うことらしい。ヤブの全長は、このカーブだけと言うことはわかっている。こうなると、突っ込まない訳にはいくまい!。いざ、突入!(笑)(←ノリやすいヤツ)
…ところで、この画像の中での旧道の路盤は、私が今立っているところから少し直進して左カーブに入ろうかと言うところまでだ。画像右側になるにつれ笹の高さが高くなっているが、この位置が路肩だろう。もしかするとガードレールの上に枯草が積もって、路面が斜めになっているように見えるのかもしれない。そう思ったが、確認はしなかった。
なぜかって?。そりゃもちろん、ヤブを踏みしめるのに忙しかったから(笑)。
笹のヤブに突入して、少し進む。相変わらず腰の高さくらいまであるが、密度はさほどでもないので掻き分けながら進める。ガサガサと掻き分ける音が辺りに響いていて、ともすればクマに間違えられそうだ。道はここから左カーブ、このカーブを回り切れば、あの広場の下に見えていた、ショートカットしようかと思っていたあの位置に出るはず。
ここは左カーブで回り込んでいる部分の、およそ先端付近。旧旧道はここでぐるっと回り込んで方向を変え、下り坂になるはずだ。この辺は路面と思われる部分の笹の背がなぜか低く、道形が見て取れる。それに、路面と思しき部分だけ灌木が生えていない(手前右の一本を除いて)。なので、注意深く観察していれば、道から逸れると言うことはなさそうだ。
左カーブを回り込んで直進区間に出る。ここまで来ると、道形がはっきりと判別できるようになってきたし、路面の笹の高さもかなり低いので楽に進めて、気分的に非常に気持ちよくさわやかだ。探索がいつもこうなら非常にいいんだけど、ほとんどの場合はこううまくはいかないのが常なので、この機会に楽しもう。さて、そろそろヤブが途切れるころなんだけどな…と思っていたら。
目の前で倒木がゲートのようになっている。あれはヤブを越えたものに対する祝福のゲートか?!と思ったら、その先に白い構造物が見えた。あれはガードレールじゃないか?。となると、もうすぐヤブを抜ける。普通に探索しているときよりも体力を使うので、あともう少しなどと目標が見えると、精神的に楽に感じるのでありがたい。あそこまで行くと、さっきの広場の真下を通っていた旧旧道の場所に出るはずで、ガサゴソと笹を掻き分けていると…
よし!抜けたぞ!