一般国道49号
七折峠 旧旧道編 第3部

2021年3月20日・2021年4月11日 探索
2021年6月6日 公開

ふしぎな広場へ



前回、最後に見た風景から近づいてみる。その正体は電柱だった。しかも、電線が張られていて現役の電柱のようだ。と言うことは、この旧旧道は電力会社の管理道としても機能しているのだろうか。電線の行方を確認してみると、この道沿いに施設されているわけではなく、旧道から一直線に降りるように施設されている。なので、ここから電線を追ってみると急角度で地上目指している様子がわかる。それがチェンジ後の画像だ。この角度でよく張ったもんだ…。

ひとしきり電線の行方を確認したところで旧旧道の探索に戻る。膝ほどの背丈の低い笹に覆われた路盤に木洩れ日が差し込む、雰囲気のいい実に素敵な道が続いていた。暑いくらいの日差しが差しているが、木立の中を吹き抜ける風が涼しくて気持ちいい。もっとも、この木々たちは旧旧道になってから生えたものなんだろうけど…違和感なく落ち着いているところが、自然のなせる業なんだろうなと言う気がする。前方には土砂崩れの跡だろうか、路盤に土砂が流れ込んでいるようにも見えるが…

近づいてみると、この目の前にある斜面は土砂崩れが発生した跡ではなく、元々の斜面のようだ。旧旧道の路盤はこの斜面を避けるように、ここでわずかに左にカーブしてその先へ進んでいる。前方が非常に明るく、どうやらかなり広い場所に出るようだ。せっかくなので、その広い場所で休憩することにしよう。

等高線に沿って進んでいる旧旧道。斜面の先端を左に回り込んで進んでいる。ここまで路肩にガードレールやデリネータの類は一切なく、路肩が崩れたり踏み外そうものなら下まで真っ逆さまに落ちてしまう。昔はどうしていたんだろう?と思ってしまうが、様々な道路の過去の画像を見ていると(例えば国道113号の子子見片洞門付近とか)、やはりそういったものは一切設置されていない。暗い夜道は怖かっただろうなぁと思ってしまう。

一気に視界が広がり、明るい広場みたいな場所に出た。旧旧道はこの広場のどこかを通っていたことは間違いないけど、その痕跡は笹に覆われているため見つけられない。この辺で休憩しようかと思ったが日陰も何もなく、ここで休憩していると熱中症になりそうなので、もう少し進んで先に見える日陰で休憩することにしよう。だが、この広場は何だろう。意図的に作られたような気がするが…

おおっ!日陰だ!

旧旧道はこの先にゲートのようになっている木々の間を通っていたと思われる。路盤と思しき道筋のその左には…冷蔵庫だろうか、それとも何かのキャビネットのようなものだろうか、それが打ち捨てられていて、その奥には洋式便器らしき物体も見える。う~む…ここに休憩施設でもあったのかな?。奥のゲートのようになっている木々を抜けると、そこにはここよりもかなり広い場所があるようで…

この日陰で休憩することにする。背中に担いでいるリュックを下ろし、ペットボトルの麦茶で水分補給だ。この麦茶には、熱中症予防のために買った後すぐに塩を少々混ぜておいた。保冷カバーに入れておいたため十分に冷たく、日陰と相まって火照った身体を冷ますのに大いに役立ってくれた。
ところで、前方の広大な場所はいったい…?。あの広い場所は現道として使われていた時代のものではなく、後年に造られたものだろう。ここから見ても、これまでの旧旧道の雰囲気とは明らかに違う近年の印象を受けるし、何よりこの旧旧道には似合わない。そして、あの広場が作られた際に旧旧道はここまでの連絡道路として一度復活していると見た。…などと、お茶を飲みながらあたりの風景を見回し、あーでもないこーでもないと頭の中で考えを巡らす。休憩中のこういった時間は実に楽しいひとときだ。
さて、体もクールダウンしたし、先へ進むことにしよう。リュックを背負って広場に足を踏み入れると…

なんだろう?ここ・・・

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