一般国道352号
種苧原・城山トンネル旧道
第9部
2021年9月25日 探索 2022年3月13日 公開
おお!
なかなか雰囲気ある旧道じゃないか!(←トンネルには目が行ってないヤツ(笑))。
しかも、いかにも「おいで」と言っているようで、実にそそられる旧道のようだ。ここから見る限りでは行き先はさほどヤブにもなってないようだし、電柱があるので管理道として利用されているみたいだから、ここはじっくりと旧道の雰囲気を楽しませてもらうことにしよう。
うん!いい!
改めてじっくりと眺めてみる(笑)。
こうして見てみると、いかにも「この道は旧道ですよ」と言わんばかりの強烈な自己主張が感じられるじゃないか。この旧道は城山トンネルの旧道だが、現道のトンネル全長を考えると距離はさほど長くなさそうで、何事もなければ簡単にクリアできるだろう。時間は・・・15分くらいかな?。それでは突っ込んで行くことにしよう。
いよいよ旧道に進入だ。すっかり細くなった路面には、まだ真新しそうなタイヤの跡があったりして、この道が今も現役で使われていることがわかる。頭上には電線、目の前には電柱、そして旧道の周りには素晴らしく密集した草や灌木の数々。いや、実に素敵な旧道じゃないか。これまで和田川に沿ってのんびりと進んでいた旧道は、ここに来て更に旧道然とした道に変化する。さぁ、両手を振って進んでいこう。私の頭には、ある著名なアニメの音楽がリピートしている。「あるこうー、あるこうー」リズムに合わせて歩いていく・・・のはいいが、いろんな構造物を見落とさないようにしないといけない。
おおっ!ヤブ(笑)
始まったぞ!。いいぞ、この展開!(←喜んでいる(笑))
草の深さはまだ足元程度で、さほど深いほどではない。なので、普通に草を踏みつけながら進んでいけるのだが、道の左右に生える草や灌木がまるで擂り鉢のように見え、その路面は覆う草に隠れてはいるのものの、元々の道幅は1.5車線ほどだろうか。結構広かったように思える。
このくらいのヤブなら楽しく進んでいけるが、ここから深くなると…なおさら楽しくなる(笑)。
段々とヤブが深くなってきた。このあたりで私の腰あたりの深さだろうか。道幅は更に広がり雰囲気も明るくなって、空気も非常に清々しい。立ち止まると、川の流れの音が聞こえる。おそらく右側のヤブの外は和田川で、その音が聞こえてくるのだろう。
にしても、気になるのはこの先だ。何となくだが、緑の壁が進行方向に立ちはだかっているように見えるのは気のせいか。
いやぁ、ヤブが深くなってきたなぁ…。先ほどまでの広くて通りやすい道が嘘のように緑に覆われ、道の真ん中には踏み分け道と思しき細い道が続いている。手には皮のグローブ、足には長靴、頭にはヘルメットを被っているのでヤブ漕ぎするにあたって心配はないが、唯一気になるのは「ひっつき虫」と言われる草の種の類。このヤブを抜ければ、たくさん付いているだろうな(笑)。
ヤブを掻き分け~ガサゴソガサゴソ~(笑)
結構深めのヤブを掻き分けて進んでいく。頭の中に流れている音楽は、某著名なアニメの「あるこう~、あるこう~」から、川口浩探検隊のテーマに変わっている。勇壮な音楽だが足元の路面に何があるかわからないので、その音楽にノッてしまって調子よく進んでいかないようにしないといけない。
ヤブを掻き分けていると、いきなり視界が広がってこのような場所に出る。ここでちょっと一息、近くにあった石の上にカバンを置いて、持参した麦茶を一口飲むと、生き返ったような気分になる。ヤブを進むという苦しみの中に(そんなにたいそうな話じゃないが)いきなり現れる、こうしたオアシスのような存在。これがあるから、やめられないんだよねぇ(笑)。