一般国道352号
種苧原・城山トンネル旧道
第3部

2021年9月25日 探索 2022年2月17日 公開

いよいよボックスカルバートに進入だ。
観察しても何もないかなぁと思っていたら、入ってすぐの左側の壁にこんな文字がプリントしてあるのを見つけた。これ、私が加工したわけじゃなくて、実際にこのように表示されていた正味そのままである。それによると、このボックスカルバートは全長42mあり、国改築とあるから事業主体は新潟県ではなく、どうやら国土交通省(いわゆる国)のようだ。

築堤などで旧道を崩されなくて良かったなぁ…と思いつつ先へ進むと、少し進んだ先でこのようなものを見つけた。これはそう、パイプ椅子だ。このパイプ椅子は何故ここにあるのだろうか。いささか場違いな気がしないでもないが、もしかすると現道の工事車両を誘導する交通誘導員の方が座られていたものかもしれない。だが、その割には椅子の周囲に明かりはなく真っ暗で(照明設備もない)、こんなところに座っておられたのだろうか。

ダンプの運転手の方々がこのボックスカルバートに入ると最初に目に入るのが、左側に座っている交通誘導員・・・。びっくりするだろうな!。実にシュールだ。

放置されている折り畳みのパイプ椅子に別れを告げて(そんなに大したものじゃないが)ボックスカルバートを出ると、また旧道探索に復帰だ。太陽はすっかり傾いて、日陰に包まれている旧道の道筋をのんびりと歩いていく。先には消えかけたセンターラインも見えているし、右手にはこの山の中にいささか不釣り合いな、現道の高架橋が見えている。ところで、こちらに背中を向けている表示板らしきものは何だろう?。

おお!、ありきたりの「ボックス内点灯せよ」の表示板だ!。この画像は振り返って撮影したものだが、これまでの画像よりも一番道幅の細さがわかる画像になった。ここだけ見ると、1.5車線の道にセンターラインがあって路側帯がない道、つまり「狭い」と言うことがよくわかる。
こうして見ると、そこはかとなく旧道臭が漂う、なかなかいい画じゃないか(笑)。

さて、また旧道に戻って歩いていく。右には相変わらず現道の高架橋が見えるが、交通量が少ないのか通行する車のロードノイズがほとんど聞こえず、辺りは静寂に包まれていて、聞こえてくるのは風の音と鳥の声。私たち旧道探索者にとってはいい感じの状況なのだが、こと「道路」と言うことを考えると、そうはいかないのでは?などと、いろいろ考えてしまった。

もっとも、この一般国道352号は新潟県長岡市の中心市街地から同市山古志地域の区間が通行不能となっている、開かずの国道でもある。私がいる種苧原地区は山古志地域にあり、この交通量の少なさは通行不能区間の端っこにいると言うこともあるのかもしれない。

とは言うものの、ここが国道352号の旧道であることの証明が欲しいと思って道端をいろいろ探してみると、ありました。毎度おなじみデリニエータ。草むらの中に半分倒れる形で潜んでいたこのお方、見つけてあげましたよー(笑)。

ところで、北国ではこうしたデリニエータとかガードロープの支柱、ガードレールなどが斜めになっていたり壊れていたりするものだが、これは冬の除雪で雪を寄せることで路肩の施設が壊れてしまうことによるものだ。それが春になるとちゃんと元に戻っている。これは凄いことだなと思う。

1.5車線の狭い道幅に戻った国道は、そのまま左カーブで先へ進んでいるが、右の路肩にオレンジ色のポールが立っている。さて、ここは何だろう?といろいろ思いを馳せるだろうが、ここを見ておられる賢明な方々なら、もう御察しだろう。この色のポールはここにカーブミラーが立っていた跡だ。見通しが悪くてここに設置されていたのだろうが、どうも・・・あまり意味はないように感じるのは私のせいか。

まだまだ先は長そうだ。だが、もうすぐ種苧原トンネルを通る現道と一旦は合流するはずで、手元の地理院地図をコピーした地図ではそんなに距離はなさそう。でも、この道は現道に合流する直前に分岐点があって、一方は現道に合流、一方はそのまま合流せずに進んでいるのよね。
その分岐点がどうなっているか。答えはもうすぐだ。

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