一般国道352号
種苧原・城山トンネル旧道
第10部

2021年9月25日 探索 2022年3月17日 公開

ほんの少しのオアシスで一息ついた私は、また歩みを進めるべくヤブの中へ突っ込んで行く。だが、これまでとは違って路面の草はさほど多くなく、また路面の舗装が残っているようだから、歩くのは非常に楽だ。にしても、この旧道・・・最後の最後で楽しませてくれるじゃないか(笑)。
城山トンネルの全長からしても、この旧道はさほど長くないことはわかっているので、もうそろそろゴール地点に出てくるはずだが・・・。

おおっ!なんて長閑な!

明るい空!豊かな緑の山々!そこに伸びる踏み分け道!(笑)。
これぞ旧道ってな感じの道じゃないか!。ヤブを掻き分けるのがないぶん楽だし、言うなれば散歩気分で進んでいけるが、右側のススキの壁は越えないようにしないといけない。これを越えて進んだら、おそらく和田川に真っ逆さまのような気がする。眺めるのは好きだが、今ここで和田川と仲良しになるのは避けておきたい。

おおっ!路面にはアスファルト!。なるほど、これで全体的なヤブが少なくなっていたんだろうな。これまで通ってきた道筋もアスファルト舗装が残っているのかもしれない。そうなると、この旧道は城山トンネルが開通しても通行可能だった可能性が高く、場合によっては歩道として使われていたのかも?と思うと、実に楽しい。
実際に人が通っていたかは別として、こんな歩道なら歩いていても清々しいんじゃないかと思った。もう少しヤブを少なくする必要はあるが…。

1100+80…?。ところどころに現れたアスファルトに、白ペンキで数字が書いてある。それはいわゆる「落書き」のようなものではなく、おそらく工事関係者の方々が目印として書いたものだろう。もしかすると旧道区間の全長に関係するものかもしれない。
路面のアスファルトはまだしっかりとしていて、下草さえ何とかすれば今でも問題なく通行することが出来そうだ。

こりゃあかん。やっぱりダメか(笑)。その量が増えてきた旧道周囲の草は背が高くなって灌木となり、放っておくと林になりそうだ。遊歩道とは言ってもアドベンチャー関係の遊歩道ならいいかも(笑)。

ところで、ここから見る前方はこの林(?)を抜けると広がっていそうだ。もしかすると旧道区間の終わりを迎えているのかもしれない。そういえば、現道を通る車から聞こえてきていたロードノイズの音が、若干大きくなったようだ。

おおっ!抜けたぞ!

この旧道、通っているときはわからなかったが、本来はこのような道幅だったらしい。なかなかに広い立派な道じゃないか。てことは、私が今通ってきたのは、およそその8割が下草や雑草に覆われた道だったと言うことか。
ヤブを抜けたことで目の前の視界が一気に広がって気分も開放的になったので、ヤブを突破した小さな達成感を味わうべく、思いっきり身体を伸ばしてみる。深呼吸すると、なんだかスッキリした。さ、現道との合流点に行ってみよう。

路面の中央と思しき場所に、一直線に生える草の帯。ここはセンターラインの跡だろうか。なぜセンターラインのところに草が一直線に生えるのか?と思われている方もおられると思う。私が思うに、こういった幅員が広い道の場合は、道を「最初は左側、次は右側」と言うように、縦半分に分けて舗装する。で、その継ぎ目が路面の中央(とは限らないだろうけど、要は舗装の継ぎ目)になり、その上にセンターラインを引いて…となるが、この舗装の継ぎ目に草の種が入り込んで生えてくるので、草の生え方が一直線になるんではないか?という気がする。
※あくまでも私が思うだけなので、正しいかどうかはわからないが。

現道に向かっている途中で、振り返って撮影した。こうして見ると、道幅はそこそこあるものの、その大半はヤブに覆われ、先はヤブが立ちはだかって進めないように見える。あの薮に突っ込んでいくのは、そういないんではないかと言う気がするが…

さ、現道合流まではもうすぐ。
この道がいつから旧道化したのか。それは城山トンネルの銘板を見ればわかるだろうから、合流したら早速調べてみよう!。ゴールまでもうすぐ!

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