新潟県主要地方道56号
小千谷大沢線 第8部
2022年7月24日 探索 2022年10月11日 公開
緑深い木々に覆われた一車線の道幅しかない狭い砂利道が、峠を目指して進んでいく。山側の路肩にはただ掘っただけの、まさしく素掘りの側溝が設置されていたりして林道の雰囲気満載の道だけど、この道にはこれまで県道を示すもの(例えばデリニエータとか、ガードレールとか、ガードパイプとか)の類が一切ないので、自分が今通行しているこの道がはたして県道なのかそうでないのか、多少不安になってくる(一応、地図を見ながら通行しているんだけどね)。ま、間違いないだろうとは思うんだけどね、たぶん(←だんだん弱気になってくるヤツ(笑))。
道を覆っていた木々が途切れて、道全体に日の光が差し込む明るい道になった。ここは以前に左の谷側の路肩が崩れたようで、コンクリートの補修がしてある。木々が途切れたのは、もしかしてこのせいかもしれない。道を取り囲む木々も、先ほどまでの杉から雑木へと変わり、鬱蒼とした森と言うような印象に変わってきた。
ところで、この道にはさっきから「離合場所」と言うものを見かけない。道幅がこれだけの狭さなのに、離合場所がなかったら、前方から車が来た時にすれ違いが出来ないではないか。やはり極端な交通量の少なさが、この道が整備されない理由かな。
私は歩いている(正確に言うと、自転車を押して歩いている)が、それでも前から車でも来た日には離合するのに多少ドキドキするだろう(笑)。今は対向車が来ないことを祈る。
一つ前の画像は左カーブだったが、今度は右カーブ。そう、この区間の道路は地図上の等高線に沿って回り込むように進んで、峠を目指している。右の路肩に一本だけ立つ杉の木が何かの目印のようで、非常に印象的だ。
この道に入って未舗装区間が多いが、これまで路面に草が侵食してきていると言うことはなかったし、それはきっとこれからもそうだろう。一応、管理の手は入っているようで、こまめに草刈などをされているのかもしれない。
地形図の等高線の通りに回り込んで峠を目指しているけど、ここでようやくと言っていいのか、離合場所らしき広場が左手に現れた。さっきの狭い道の途中で対向車と鉢合わせして、ここまでバックで戻らなきゃいけないとなったら大変だ。操作性の良い軽トラならまだしも、普通車となるとヒヤヒヤもんだろうなぁ。車をベースとして西山橋に置いて、自転車で上がってきてよかった。
目の前の林の向こう側には青空が見える。と言うことは、もうすぐ峠か?。それにしては少し早いような気もするが・・・と、地図を拡げてみると、まだ峠には早いようだが、かといってこんな道が延々と続くかと言えば、どうやらそうでもないらしい。ここまで対向車もなく(←主要地方道として、それはそれで問題のような気もするが)、順調に進んでこれたが、峠までそんなに距離はないとわかると、何となく寂しい感じもする。
登りながら、大きく右カーブ!。これまで平坦のように見える道が多かったが、実は結構急な勾配の坂道で上へ上へと上がっていた。おかげで汗だくである。着替えは持ってきてはいるものの、こんな山の中でオッサンの弛みきった身体を晒すわけにもいかないし、それよりもこんなところで上半身裸になっていたらアブに刺されそうだ。それに、どうせ着替えるなら、もう少し広々とした明るいところで着替えたいもんだ(笑)。
・・・などと、実に下らないことを思いながら、砂利道を踏みしめていく。そういえば砂利道でたまにあるのが、砂利は敷いたものの転圧(土砂やアスファルト等に外的な力を加えて、土や砂利の粒の間にある空気を押し出し、粒同士の接触を密にして密度を高めること)されておらず、砂利がフカフカして非常に通りにくいというもの。だが、ここはしっかりと転圧されているのか砂利が固く締まってて、非常に歩きやすい。
右カーブを回り切って、少ししてまた右カーブ。道全体の雰囲気も明るくなってきて、もしかして稜線が近いのかもしれない。そうすると、峠と言うことになるが、地図上だともう少しありそうだ。この道、車が通る道路としては未舗装の一車線の細い道と言うことになるが、こうして歩いているとなかなか楽しい道でもある。ハイキングコースではないけど、いっそのこと歩道の県道と言うことにすれば話題を集めるかも。それか、このままでいいから県道番号が記された「都道府県道番号標識(俗に言うヘキサ)」が地味に設置されていれば、もう最高なんだけどなぁ。
こういうところにこそ、ヘキサを立てなきゃ!(笑)