新潟県主要地方道59号
大和焼野線
後山トンネル旧道
2023年4月22日 探索 2023年5月23日 公開
新潟県主要地方道59号大和焼野線。
起点は新潟県南魚沼市市野江乙(新潟県主要地方道58号小千谷大和線交点)、終点は新潟県十日町市中条字地獄沢戊(一般国道252号交点)、路線総延長は6,764.7メートル。新潟県中越地方の雪深い山間部を貫く主要地方道である。それでは、早速地図を見てみよう。おなじみ地理院地図である。
画面中央にある山並みを、まっすぐ気持ちよく貫いているのが現道の後山トンネルだ。左側に見える街並みが後山の集落だが、マピオンの郵便番号検索で調べてみると新潟県南魚沼市市野江乙後山となるのだそうで、今は小字になってるようだ。で、今回の探索範囲は地図中、赤の矢印で示した範囲になる。わかりやすく貫くトンネルに対して、後山の集落から田園地帯のど真ん中を通って山に突っ込んでいったと思ったら、カーブ二つ三つですぐに頂上。そこから後山隧道に下っていく道が、これがまた楽しそうなカーブだらけじゃないか(笑)。
さて、現地。
今日は4月22日。例年であれば、この辺りはまだ大なり小なり雪が残っていると思うのだが、今年は季節外れの暖かさで雪はほとんどない状態だ(多少、根雪的なものはあるけどね)。おまけに下草は冬枯れした直後とあって、ほとんどない。そう、探索するには絶好の時季と言うことだ。
ここは地図上で右端に「後山隧道」と表示されている脇道にいる。私はこの脇道に車を止めて、探索のベースにしようとしているというわけだ。地図を眺めていると、この峠道を探索するには後山の集落側から入った方が楽なような気がするのだが、それでもなぜか私はここにいる。
ところでこの画像は、実は後山トンネルに背を向けた状態で撮影している。正面に見える洞門らしきものは一村尾トンネルで、そこはもう主要地方道59号大和焼野線ではなく主要地方道58号小千谷大和線。すなわち私は今、59号の終点にいるということになる。で、右側はその脇道。その脇道の方を見てみると…
おおっ!これはっ!
これが後山隧道か。いい隧道じゃないか。入口には何やら柵らしきものが見えるが、それは気にせずにおく。心情的には真っ先にこの隧道に突っ込んでいきたいのだが…ま、この隧道の探索の予定はまだあとなので楽しみは取っておくことにして、まずは後山峠への探索を始めるとしましょう。
今回は自転車を積載してきた。探索自体の距離が長いので出来るだけ楽をしたいのと、やはり「車」を通したいという想いからだ。折りたたみの自転車を組み立て、カメラと貴重品などが入ったベストを身に付け、装備を整えて旧道に対面する。
旧道の入口と正対した画像をお届けしたかったが、なぜか今回はその画像を撮影していなかった。目の前に後山隧道の姿を目にしたからか、ことさら落ち着こうと抑えてはいるものの、やはり興奮しているようだ。この画像も、もう少し角度を右側に寄せていれば旧道の入口が撮影出来ていたものを、実に中途半端な角度で撮影しているので微妙に写っていないという下手の極致みたいな画像で申し訳ない。右側の緩やかな勾配で山中に突っ込んで行っているのが旧道で、以前はこの道が主要地方道59号だった。この山道からすると、今の道がどれだけ快適かというのがよくわかろうというものだ。
いやぁ、いい旧道じゃないか。一見すると何の変哲もない旧道に見えるが、雰囲気的に「これはなかなか旧いぞ」と言う雰囲気がほのかに漂っている。これは楽しめそうだ。
今回は峠道なのでトレッキングシューズを履き、ヘルメットはもちろんのこと皮手袋、熊鈴4個、リュックの中にはおなじみペットボトルのルイボスティー、万が一切り拓くときのためのナタ、汗かきさん必携のタオル、応急手当キット、肩からはカメラ、そして自転車とフル装備で向かっている。さすがに多少重いが、必要機材なので仕方ないだろう。
久しぶりに頭の中に流れる音楽。今回はKarafinaの「storia」がエンドレスで流れている。今回の探索はどんなストーリーがあるのか楽しみだ。それも探索が無事に終わらないと隠された秘密の鍵が開かないので(←そんなものがあるのか?)、しっかり観察して楽しみ、画像として記録しよう。
さぁ探索開始!