新潟県一般県道550号
東谷塚野山線 未開通区間
第5部
2022年9月17日 探索 2022年11月28日 公開
標柱の意味
まるで散歩道のような気持ちいい道。でも、日光のスポットライトに照らされた新潟県の標柱が示す通り、ここは立派な県道だ。色鮮やかな緑と、日陰で程よく冷やされた涼しい風が吹いて、思わず昼寝したくなるような、のんびりした雰囲気が素敵だ。
ところで、この辺は道の高低差はほとんどなく水平に進んでいるので、おそらく稜線をトレースしながら進んでいるんじゃないかと思うのだが、左右の道の脇を見ると深い森になっていて、およそそんな雰囲気はなく、高いところが「やや」苦手な私としては少し助かっている。中には道の両側が急斜面の谷になっていて、道が頂点を走っているというところもあったりするのだ(←新潟県一般県道546号駒込北潟線第6部を参照)。
これはやっぱり稜線の上を進んでいるようだ。右側も左側も斜面になっていて、道はその頂点を進んでいるように見える。稜線の上を進んでいるだけに道幅はすごく狭く、軽自動車が一台通れるくらいの幅だと思う。さて、どんな人たちがここを通っていたのか。こうしてその未舗装で狭い道の真ん中に佇んでいると、通りが賑やかだったころの風景が蘇ってくるようで、非常に楽しい。
いい感じの雰囲気の道が続いているし、これだけ下草も綺麗に刈られてきちんと整備されているのは、今でもこの道を使っている人がいるということ。でも、これまでの途中にも、この先にも沿線に畑などはなさそうだし…自治体の歴史の道などで整備されているのだろうか?。・・・などと立ち止まってあれやこれや考えていると、前方右側の路肩になんだか四角いものが見える。あれはもしかして?!。
ここにも標柱!
いいじゃないか~。探索が中盤に差し掛かってからと言うもの、この標柱がところどころで確認できるようになったぞ!。半ば埋もれかかってはいるものの、これは間違いなく「新潟県」の標柱だ。道路台帳上は、ここは2mの道幅があるようになっているので、この標柱から左側の路肩までが県道と言うことになる。しかし、2mと言えば…ウチの自宅の前の路地の道幅と変わらんじゃないか。
道理で妙に慣れ親しんだ道幅だと思った(笑)。
右側の路肩が何かの原因で(おそらくは大雨か地震かだろうが)崩れてしまったようで、ここは路面が斜めになっている。道の幅だけは辛うじて崩れるのを耐えたようだ。今のところ地盤は安定しているようで、通るだけで崩れてしまうなんてことはなさそうだが、それでもやや慎重に足元を確かめながら通過した。
ところでこの探索は、新たなアイテムの道路台帳を時折見ながら進めているが、これがあると言うことは、当たり前の話だが私が今いるこの場所を測量された方がいらっしゃると言うことだ。平地の県道でもたまに測量されている姿を見かけることがあるが、あの機材はかなり重そうで、それを抱えてこの山道を辿り測量されたんだなと思うと、頭が下がる。特に最初に測量された方々は、県道に指定されたその道を正確に計測して標柱を打ち込んでいったのだから。
雰囲気は登山道か、森の散歩道。でも、ここは立派な県道(ただし未開通区間だが)。こんなところを歩いていると、およそ探索と言う雰囲気ではなく、なんだかハイキングに来たような気分だ。でも、探索は探索。東谷の集落を出発して以来、道の両側に石垣などの構造物はないかと注意深く観察して進んではいるものの、この道に関してはそういった構造物がほとんどないのは意外だった。それだけこの道が古くからここに存在し、地盤も安定しているのだろう。
…でも、本心からすると、この辺で石垣の一つでも出て来てくれれば、気分が盛り上がるんだけどなぁ(笑)
おっ?稜線から外れたか?