新潟県一般県道227号
室谷津川線 旧道 第8部
2021年5月8日・2021年6月2日 探索
2021年8月9日 公開
会越街道
右にも左にも出ることが出来ない、まさに「だだっ広い」という言葉がぴったりの広い交差点にある1t袋のバリケードを越えて、名古津集落の方向へ進んでいく。その旧道の道幅は優に2車線以上の幅があり、放置しておくにはもったいないほどの道だ。ハイキングコースとして整備して開放すると、常浪川の景色を眺めながら楽しめるコースとしていいんじゃないかなどと思ってしまうが…素人考えだろうか。
右カーブを抜けると道幅はやや狭くなって、やや急な下り坂になって名古津集落を目指している。
山側の斜面には石垣のようなものが見えるが、近づいて見るとコンクリートブロックで施工された擁壁だった。とは言え、その上から垂れ下がるように木々が覆っていて、長い年月を感じさせてくれる。
この道が旧道化してから、何年の月日が過ぎているのか。事前調査の中ではそこまで調査していないので、正確な年月はわからないが、おそらく20年以上は経過していると見た。
いいなぁ!こういう景色は大好きだ。願わくば、左路肩にヘキサでも残っていてくれると完璧だったが、それは贅沢と言うものか(笑)。それにしても、この画像の辺りは「旧国道」と言って画像を見せても疑わないほどの、広い道幅と景色に包まれている。
ところで、この県道の終点は室谷でプツンと切れているのではなく、その先も林道本名室谷線として福島県側の本名ダムのそばの国道252号に抜けることが出来る(現在は法面崩壊の復旧工事中で通行止め)。この道は会越街道として古くから往来のあった道であり、その昔の旅人もここを通って越後街道に出て、新発田を目指したのかも。そうすると、ここは七折峠の中で登場した「会津沼田街道」の間道だったのかも。
上の画像の奥に見えていた右カーブを抜けると、更に勾配がきつくなって、こんな急勾配で下っていく。ここ、勾配は何度くらいあるだろうか。勾配の標識もないし正確な数字はわからないが、たぶん10度以上はありそうだ。この勾配を私は下りで抜ける。内心、登りでなくてよかった…と思ったのはナイショだ(笑)。
右側の法面は一部分が吹き付けコンクリートでガッチリ固めてある。過去に崩れた経験を持っているのかも。こうした災害発生の恐れもあって、付け替えが進められたのもあるようだ。
チェンジ後の画像は、その固められた法面を見上げたもの。相当高いところまで吹き付けコンクリートで覆われており、もし崩れたのだとしたら、大量の土砂がこの路面を覆ったことになる。やっぱり崩れる前にコンクリートで固めたか?。
道幅は急に狭くなって、1車線になってしまった。旧道に迫る岩と路肩側の崖に囲まれた道。ここは路肩側に余裕があるからまだいいが…。この旧道はこんな道が非常に多い気がするのは気のせいだろうか。気が付けば、前回の休憩からここまで結構な距離を止まらずに歩いていることに気づく。無理は禁物だし、そろそろこの辺で休憩することにしよう。でも、ここじゃ落石危険の可能性があるか…と言うことで、下まで降りて休むことにする。
下まで降りると、旧道は穏やかな左カーブで抜けていく。広葉樹の木々もあるし、機材を下ろして木陰に腰かけると涼しい風が抜けて気持ちいい。ここでしばらく休憩することにしよう。持ってきたペットボトルの麦茶を飲んで一息つくと、路面に倒木が。もしかして、通行止めの原因はこれか?!…まさかねぇ。そんなに大した倒木でもなさそうだし。
耳を澄ますと、相変わらず小鳥の声や木々を駆け抜ける風の音。それに時折、常浪川を流れる水の音などが聞こえたりして、なかなか楽しい。旧道や廃道を探索するのは、無論それ自体が好きなのはもちろんだが(←隧道なんかあると最高だ(笑))、リフレッシュするのも理由の一つだ。
10分近く休憩して、気力と体力が十分に復活したところで探索に戻る。ここから今回の目的地(前半の終点、名古津集落)までは、さほど遠くないはず。まずは先ほどチラッと見えていた倒木の様子を確認する。枯葉に覆われた路面に倒木。まさに旧道ならではのあるある風景だが、この倒木が原因で通行止めになったわけではないようだ。倒れた木が小さいし、これならチェンソーが一つあればなんとかなりそうなくらいだし。難なく路面の左側を通って先に進む。
問題はこの先、地図上では名古津集落に入る直前で旧道の標記が切れてしまっていることだ。これは事前調査でわかっていたが、現地まで来ると一抹の不安がある。地図では旧道の直上を現道が通過していて、現道を造る際に築堤したように見えるから、現道の構造物に飲み込まれてしまっていると言うことか?。
ま、何とかなるだろう(笑)。
ちょっと不安になりつつ、以下次回!。