新潟県一般県道227号
室谷津川線 旧道
 第10部

2021年5月8日・2021年6月2日 探索
2021年8月17日 公開



弛みきったガードロープと、表示が消えてしまった四角い標識を横目に先へ進むと、道幅は一気に広くなり快適な道筋になる。こうなると歩くのも楽で、散歩気分で歩いていけば前半部分の終点に着くだろうと、のんびりと歩いていたのだが、蒸し暑い中を歩いていると、重い撮影機材も相まって疲れやすくなるので、日陰に入って麦茶を飲みつつ前方を見たのがこの画像だ。正直、見た瞬間に麦茶を吹き出してしまった。
なぜかって?。それは上の画像、でこれから進むであろう遥か前方を見ていただくとわかる。何か黒~いものが路肩に見えるような気がするが、それを拡大したのがチェンジ後の画像だ。

またも登場、1t袋!(笑)

ここまで来て、また1t袋のバリケードかい!。よほどこのタイプのバリケードが好きなんだなぁ、阿賀町(笑)。
よろしい!。麦茶でリフレッシュもしたし、確認しに行こうじゃないか!。



センターラインがあったであろう場所に、草が生えて一直線に伸びている。
相変わらず2車線の広い道幅だが、封じるように置かれているお馴染みのバリケード。せめてA型バリケードとかならわかるんだけど、自治体はどうやらこの旧道を元のように開放する気はないらしい。ところでこの旧道、さっきまでお互いに寄り添うようにいた常浪川から少し外れている。となると、もうすぐ名古津集落に辿り着くはずだが、その前にこの道がちゃんと存在しているのかどうかが非常に不安だ。

チェンジ後の画像は、そのバリケードを確認してみたものだ。実は遠くから見ていた時に、バリケードの中央部分にあった白いものが気になっていたのだが、ようやくそれが何なのかわかった。

「この先、路肩決壊により通行止」

向きは、今まで旧道を通ってきた私の方を向いて取り付けられている。…てことは、この先が路肩決壊していると言うことか?。ま、決壊していたとしても、そんなに長い距離ではないはずで、高巻かトラバースすれば、何とかなるだろう。

バリケードを過ぎてポツポツ歩いていると現道が近づいてきて、すぐ真上に見えるまで接近してきた。見ると、現道から旧道まで造り付けの階段があって、旧道の路面に降りれるようになっている。旧道の山側には湧き水があって、その水が汲めるようになっている。旧道上にはこの湧き水の名前がないのでわからないが(現道上には、どうやらこの湧き水の名称が表示されているようだ)、冷たくて非常に綺麗な水だった。こんなきれいな湧き水を引いて作った米を、この水で炊いたら美味しいだろうなぁ…。

いかん、そんなことを考えてたら…
腹が減ってきた
(どっかで聞いたぞ、この展開(笑))

ん~、なんともいい感じの道じゃないか!

こんな道は私の大好物だ。木々に囲まれた、やや荒れ気味の道。最近は車が通っていないのか、杉の葉が降り積もってフカフカしているが未舗装ではなく、ちゃんと舗装されていた。ここに立って深呼吸して目を開くと、細くなった道幅も相まって、会越街道の時代にタイムスリップしてしまいそうだ。

国土地理院の電子地形図(タイル)に注釈と矢印を追記して掲載

ここで、手元の地図を確認してみる。現道と旧道が一番接近する場所を過ぎると、さほど距離もなく道が消えている区間になるのだが、さっきの湧き水の場所からここまで歩いてきた距離を考えると、どうやら今いるこの場所の少し先が、地図上から消えた区間のように思える。やっぱり道は消えてなかったようだ(←ちょっと物足りないヤツ(笑))。

ここが、道の二重線の標記が消えていた場所のようだ。どうやら現道と旧道の間隔が狭すぎて、この盛土部と切取部の記号を描くと道の二重線の記号が書けなくなったから、一見すると道が途切れているような標記になってしまったと思われる。こんなことはそう珍しいことでもないんだけど…ま、難なく通行出来て良かった。
ところで、手前にあったバリケードに表示があった 「この先、路肩決壊により通行止」 の路肩決壊は、少なくともこれまででは見当たらない。あの路肩決壊はどこのことを指していたのか…。

着いた!名古津集落だ!

この集落は大きい集落ではなくて、地図上では3軒の建物しかない。そのうちの1棟が目の前に見えるあの家だろう。あの家の前に現道に接続する道があって、今回の目標とする地点はもうすぐだ。旧道の路面はここにきて非常にぬかるんでいて、足首まで埋まるほどのものではないが、つるつると滑って非常に歩きにくいので注意が必要だ。



直進は室谷方向へ進む旧道。右に行くと坂を上って現道に接続する。今回の探索はここまでだ。この時点で16時40分、5月前半ではもうあと少しで暗闇が訪れる。これから後は再度訪れての探索となるが、正直に言うと(その確証はないが)後半も楽しめるかなと言う気がしていた。
チェンジ後の画像は、現道へと向かう旧道の接続道路だ。前半の探索はここで終わる。

旧道はこんな感じで現道と寄り添っていた。路肩にはガードロープのない支柱が規則正しく並んでいて、少し整備するだけでまだまだ観光道路として使えそうな道だった。

正直、ここまで長い旧道の探索は初めてだ。ここから始まる後半も、この前半と同じくらいの距離がある。ただ、次回はチャリを導入するので行程上は短縮されるはずだが、時間的にはその分だけ余計なところを見てしまうので、やっぱり同じ時間はかかるかも(笑)。


次回から、いよいよ後半戦!。いや~長いな!。
後半は、旧道のそばを流れる常浪川の川幅が、極端に狭くなっている場所がいくつかある。
その場所を旧道はどうやって通っているのか。地図上だけでは読めない景色が楽しめそうだ!。

いよいよ後半スタート!

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