一般国道113号
朝篠トンネル旧道
第2部
2020年5月2日 探索・2020年11月22日 公開
前回、おおっ?!と言って終わったレポート。突然終わったので面食らった方もいらっしゃるかもしれないが、まずはその画像をもう一度見てみよう。これが113号が跨いでいる不動沢だが、実はこの中に旧道の旧道の面影が残っている。それはどこだろうか?。
それを示したのがチェンジ後の画像だ。この不動沢を渡っていた橋の橋台が見事に残っている。これは近くで確認しないといけないだろう。向かう足取りも軽く、いそいそと向かうことにしよう。
・・・とは言うものの、この橋台の付近は私有地になっているようで、立ち入ることは躊躇われた。なので、やはり橋の上から眺めてみることにした次第だ。橋台は右側は残っているようだが、左側にはその痕跡は残っていないようだ。いったいどんな橋が架かっていたのか興味をそそるが、橋脚の跡も残っていないし両方の岸にも橋台しか残っていないことから、その橋の構造は綱取橋のようなアーチ橋ではなく、一般的な桁橋だったことが伺える。おそらくはあの木附橋や旧旧栗松沢橋のような橋ではなかったか、と言う気がする。
対岸の橋台を確かめるべく、左側の橋台の方向の道を確認してみる。先に見える交差点の、左へ向かう道は旧道方向だが、右方向へ進む道も見える。これが旧道へ向かう道で、現在は林道になっている道だ。まずはこの林道に入って、旧道の方向を確認してみよう。
旧道と思しき林道に入ってすぐ、不動沢の方向へ進む平地を見つけた。今は草が茂っているものの、その道幅はまさしく道路の路盤と思しきものだ。画像中、右に見える杉林の左に見える平地が、旧道の路盤だ。この路盤が旧不動沢橋に向かう路盤と思われる。
チェンジ後の画像は、最初の画像の位置から少し踏み込んで入ったもので、じっくり見ると路盤の様子がよくわかると思う。だが、もし旧道がこの角度でこの先も進んでいるなら、不動沢橋に進入する際に急カーブで入っていく線形になっていたはずなんだけど…と思いつつ進んでいくと、旧道の跡は急なカーブを描きながら不動沢へ突っ込んで行く。
おおっ!この道幅はっ!
旧不動沢橋の橋台へ向かう道だが、この立派な道幅はどうだ!。ところどころ灌木が生えているものの、当時の立派な道幅を誇るように、不動沢へ向けて旧道が進んでいる。その道は舗装されておらず、往時の雰囲気をよく留めていると言ってもいいと思う。通っていて思わず楽しくなって、往時の風景が目前に蘇るような、旧道を辿る楽しさを再確認させてくれた。
不動沢へ向かって進んでいく旧道。途中から路盤が無くなっているが、その部分が橋台の部分だと思う。そこには灌木が茂っているが、このくらいの灌木ならまだマシな方で、これよりひどいものを三坂峠や八ツ口旧道で体験しているので非常に楽というか、スムーズに進めた。…このWEBを始めておおよそ二年、着実にレベルアップしていると感じた瞬間でもあった(笑)。
旧道の路盤の先端から、その下を覗き込んでみたのがこの画像だ。そんなに高くはないものの、それなりの高さがあるので、あまりいい気持ちはしない。でも、よく観察してみると、気持ちいい位にスパッと立ち落としたように切れている先端の岸辺がある。ここがおおよそ何であるかと言うのは、旧道好きならわかって頂けると思うのは気のせいか。チェンジ後の画像は、切り落とされた場所から真正面を見たものだ。言うまでもなく、真正面の対岸に橋台があるのが確認出来るだろう。やはりここは旧不動沢橋の橋台なのだ。橋桁が現存していないのが惜しまれるところだが、橋台が残っていただけでも良しとしよう。
不動沢橋の旧橋の橋台を発見しただけでも、この旧道を探索した意味はあろうというものだと思う。
旧道の道筋に戻り、横川に沿いながら走る旧道を進んでいくことにしよう。