新潟県主要地方道58号
小千谷大和線
一村尾トンネル旧道 第2部

2023年4月22日 探索 2023年8月7日 公開

大穴が開いた道

レポートを始める前に、このWEBを見てくださっている皆さんに謝らなくてはいけないことがある。それは第1部。さぁ行こう!と言ったものの、第1部は旧道の分岐点から俯瞰で見た感想だけで終わってしまった。いや、申し訳ない m(__)m

さ、いよいよ旧道に突っ込んで行きますよ!

なかなか荒れた路面が私を迎えてくれる。こういった路面は私は大好きだ。こんな荒れた道だが、ブロックパターンのタイヤを履いた私の小さい自転車は、その身体をフルに使って荒れた路面を乗り越えていってくれる。

旧道の分岐点からここまで一直線に下り坂、爽快に下っていくのは気持ちいいのだが、あまりにスピードが出過ぎて川に突っ込みそうになってしまった。危ない危ない、楽しい探索がギャグマンガになるところだった。路肩にはお決まりの、ガードワイヤーが無くなった支柱が規則正しく並んで、もの悲しさを演出しているが、さっきギャグマンガになりそうだった私はなぜかツボにハマってしまい、顔が緩みっぱなしだった(笑)。

目の前には一村尾ロックシェッド。無雪道路として造られた道の規格で、今通っている道の発展した姿があの道だ。とは言うものの、100年も昔の話じゃない。技術の進歩と言うのは凄いもんだと改めて実感する。

皆様、お待たせした。分岐点から自転車に乗って一気に下ったところにある急カーブを過ぎると、いよいよ旧道の探索の始まりだ。これからこの旧道を進んでいく訳だが、右側の斜面の頭上には一村尾ロックシェッドがあったりして、新旧の道の違いを教えてくれる。私が走る旧道の路面は相変わらず枯草に覆われているが、落石などが今のところ見当たらないため、順調に進めているのだ。
でもねぇ…ここ、元県道だったんだよね。

のんびりと自転車を漕いでいく。開放的な景色が広がる道の風景は、どの道でも気持ちいいもんだ。緑と青のコントラストが綺麗で、思わず停まって眺めてしまう。いかん、この道は後山峠よりも全長が短いはずだが、時間はこっちの方がかかりそうだ。多少アップダウンしながら進んでいく道は、開通当初の線形をよく残していると思う。
こんなところをの~んびりとボンネットトラックや三輪のミゼットでも走っていたら、それだけでも萌えてしまうぞ。

擂鉢状になった地形の一番低いところを辻又川が流れていて、その脇を旧道が通っている。そう、この道は川岸の一番低いところを走っているのだ。おかげで空が高いこと高いこと。気温も高いはずだが、旧道の法面には雪も見える。ここももう少し時季が遅かったら、草のヤブになっていることだろう。こういった道を探索するときには、その時季も非常に大切だったりするから、気を付けないといけない。

気持ちよく、だが注意深く進んでいくと、路面に大穴!。調子よく進んでいくのは良いが、一番怖いのがこれだ。これまでの画像を見て頂くとおわかりと思うが、この道は舗装されている。そこに穴が開いているのは画像の大きさだが、もしかすると穴の内側まで深く洗堀しているかもしれない。そうなると、穴の近くに立っただけでアスファルトの路面が崩れ、穴の中に真っ逆さまなんてことになってしまう。実はアスファルトは意外に脆いものなのだ。
やはり探索は慎重に行わなくてはいけないと、気を引き締める。

穴を注意深く通り過ぎて振り返ってみると…
やっぱりな。辻又川の川岸を擁壁で固めていたようだが、その擁壁が崩れてしまって水が入り込んでしまったようだ。この水で路面側の舗装された下の土砂が洗堀され、アスファルトの崩落に繋がったと言うところだろう。穴の周囲をよーく見てみると、アスファルトが宙に浮いているのが見えるだろうか。

路肩なんで、ただ探索で通るだけなら真ん中を通るだろうし…と思うが、何かを見つけた時に、私たちはその何かに接近しようとする。だが、その時には周りのことなんて見えてやしない、なんてことのないように気をつけたいものだ(笑)。

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