新潟県一般県道550号
東谷塚野山線 未開通区間
第4部

2022年9月17日 探索 2022年11月24日 公開

県道の証、ここに。

おおっ!。180度ヘアピンで折り返して上に登っていく、この道形!。
たまりませんなぁ!(←変態(笑))。私は右側からやってきて左へ上っていくのだが、しばしここに佇んで、「もしこの道を改修して自動車が通れるようにするとしたら、どうだろう?」と考えてみる。・・・この道形を解消して、最大積載量4トンの貨物自動車が通れるようにするとなると、大規模な工事が必要になるだろう。このカーブを眺めていると、それはなかなか難しい問題だろうなと言う気がする。

でも、この道が素晴らしいことには変わらない。この道にどんな歴史があるのかは調査してみないとわからないが、少なくともこうして通っている今、私は非常に楽しく探索しているから、それで十分だろう。やっぱり、この道はこのままの方がいいな。

画像は少し暗めになってしまっているが、本当の道はこれよりも明るい。山の斜面を路盤の分だけ切り取って道にしましたと言う造り方をしているこの道は、すごく安定している印象だ。きっと、この道が開通したのは遥か昔で、多くの旅人が通ることで踏み固められてきたんだろう。そうそう簡単には崩れない。そんな気がする。

そういえば、ファインダーを覗いていて気付いたが、探索を始めたころに比べて随分と空が近くなってきている。この道は小さい峠を越えているから、もしかするとその峠が近いのかもしれない。・・・この楽しい道の峠とは、どんな峠だろう?。想像しただけで楽しくなって足取りも軽くなってくる(ただし、スピードは変わらない)。

いかん、よだれが(笑)

いやぁ、いいじゃないか!。さっきのヘアピンから意識してのんびりと歩いているが、前に見える景色の半分が空になってきた。日差しもだんだん強くなってくるが、この道の探索を始めたときのような暑さはない。周りの木々で日差しが遮られているからか、それとも標高が上がって涼しくなっているからか、または峠を目前にして私にアドレナリンが分泌されているからか。
この中で一番可能性があるのはアドレナリンだろうな(笑)。

左カーブを回ると少し平場があって、すぐ先にまた回り込むように左カーブがある。道の印象からすると峠はすぐそこと言う感じなので、もしやここには茶屋でもあったのだろうか?。今でもここに茶屋があったら・・・お茶と団子で大いに盛り上がって、探索どころではなかったかもしれない(笑)。

枯葉がうっすらと積もる道。それはまるで庭園の小径のようにも見える。感激しながらキョロキョロして進んでいると・・・おや?右側の路肩に?。あれはもしかして!。



標柱じゃないかっっ!

待っていたぞ!。こんなところにひっそりと隠れているとはっ!。苔生した姿もまた良し、しかもその標柱に刻まれていた文字は「新潟県」!。ようやくこれでこの道が県道であることの証明になった。今まで地図と道路台帳を片手に進んできて、この道で間違いないと自信はあったものの、標柱なりデリニエータなり路肩にあればもっと安心して進めたのだが、それが全くなかった。そうなると心なしか不安になるものだが、これで安心だ。また、ちょうど標柱がある場所だけ日差しがスポットライトのように照らしていて、それも非常に印象的な光景として記憶に残っている。

標柱があったところから道なりに左に曲がって進むと、そこから先も庭園の小径のような道が続いていた。下枝が枝打ちされ、よく手入れされた杉の木に囲まれた県道は、勾配がこの先も見当たらないことから、先まで見通せる真っ直ぐな道が先へ伸びている。道の右側は天然の斜面になっていて、そこには崩れた様子が一つもない。道幅は軽自動車1台分の幅と言った方がいいだろう。目算だが、およそ2mほどではなかろうか。

歩いているだけで気持ちいい、初秋の道
自動車交通不能区間の県道、更に先へ進む。

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