新潟県一般県道227号
室谷津川線 旧道
 第6部

2021年5月8日・2021年6月2日 探索
2021年8月1日 公開

旧道の探索から少し寄り道。実は大谷沢橋の手前から砂防ダム方向に、整備用の作業道だろうか、砂利道が伸びていた。この道は現在でもたまに使われているらしく、途中まで下草が刈られていたが、砂防ダムに接近するところでヤブが酷くなり、通れなくなっていた。
そこで、背中に背負っている撮影機材から望遠レンズを取り出して交換し、撮影したのがこの画像だ。御覧の通り、提体が丸石積みで組まれている。こんな砂防ダムの提体は、私は初めて見た。
この提体もダムの底に沈む運命だったと思うと、非常に感慨深いものがある。

雪解けの水がごうごうと流れる大谷沢。綺麗な水が大量に流れていて、マイナスイオンたっぷりだ。今日は暑いし、川岸に降りて水遊びしたいところだが、それをするとこれから後の探索に大きな影響を及ぼしそう(←探索中断(汗))なので、やめておこう。
でも、いいものを見せてもらった。大谷沢橋といい、この砂防堰提といい、実に楽しみながら探索を続けている。探索を始めてこれまで、途中誰一人会っていないので、この堰提も大谷沢橋も独り占めだ。

大谷沢橋と、その上に架かる天空の橋に別れを告げて、この先への探索を再開する。古くから地域に馴染んで交通を担ってきた旧道。こうして眺めてみるその姿には、心なしか貫禄を感じられる。それにしても高けーなぁ、現道。
てことは、少なくともあの橋脚の途中までは水が来る予定だったのか…。私にはその是非をどうこう言うことは出来ないし、決してダム否定論者ではない。だけど、今ここに残っているこの景色が、その答えをすべて物語っていると思う。

大谷沢橋を過ぎて、先に進もう。路面に草こそ侵食してきてないものの、アスファルトはひび割れ、そこそこに旧道(廃道?!)の雰囲気を醸し出しているのが、実にいい。やっぱりこう来なくちゃいけないよね(笑)。路肩に残っているガードロープの支柱がまたたまらないじゃないか。
この場合はロープが全くないよりも、若干残っていて弛みきっていた方が、より味わい深いというものじゃないか?。

先へ進むと、こんな場所に出た。道の両側が森や林になっていて、実に雰囲気がいい道になっていた。さっきから道が上り坂だったことを考えると、ここは小さい峠なのか。道の脇に立っている木が、左右とも非常に高い。おかげで、これまであまり日陰がなかったこの旧道だが、ここだけは太陽の光が遮られて涼しく、オアシスみたいになっている。ここで少し休憩することにして、路肩に腰を下ろし水分補給と糖分補給。少しのんびりした気分でこうして見ていると、あることに気づいた。
そう、道の右側に、恥ずかしそうにこちらに背中を向けている黄色のひし形が見える。あれはたぶん警戒標識と思うが何だろうか。見てみよう。

通り過ぎて振り返って見てみると、左方屈曲ありの標識だった。その標識の表面は程よく錆びていていい感じだ。でも、こういった旧道にありがちだけど、反対側に右方屈曲ありの標識はなかったぞ?。ここからカーブを曲がり切れないと常浪川に真っ逆さまに落ちてしまうから、こっち側だけに標識を付けたのだろうか?。

少しの休憩だったが、気分も体力もリフレッシュして前半のゴール目指して進んでいく。今度はいい感じの並木道。路肩に規則的に植わっている木は、もしかして桜だろうか。もしそうなら春を迎えると、ものすごく雰囲気がいい道になるじゃないか。今度は4月あたりに来てみようかと思ったが、その時は自転車にしようと「強く」思った(笑)。

おや?!

先の方に見える三角形は何かな?。いい雰囲気で進んでいる旧道。まさしく林の中を一直線に進む、旧道らしい道。この道が未舗装だったその昔、大きな体を揺らしながら進んでくるボンネットバスの姿が目に浮かぶ。そんなことをついつい思ってしまったが、どうにも目の前の三角形の物体が気になる。

そういえばここに来る直前に、オフロードバイクに跨った男性が私を追い越していった。すれ違う時になんだか妙なシンパシーを感じて、思わず視線を合わせてお互いに会釈したのだが、すぐにその男性がUターンして戻ってきてしまったのだ。何故だろうと思っていたのだが、これが原因だったのか…。う~ん、もうちょい近づいてみるか…。

おやおや?え~と…

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