新潟県一般県道137号
天神林上条線 未開通区間
第1部

2020年11月14日 探索・2020年12月24日 公開

それでは、いよいよ探索開始だ。坂道を楽に上がれるように自転車のギアを少し大きくして漕ぎ出す。「通り抜けは出来ません」と書かれている看板のせいか車の影は全くないし、それどころか人影もない(未開通区間の入口と言うのはだいたいこんなもんだ)。この先で道幅が狭くなるように地理院地図に描かれているが、ここはまだ「立派な2車線」の対面通行の道路だ。おそらくこの辺まで整備したものの、これ以降は止まってしまったと思われる。

まだまだ2車線の快走路が続く。ここは結構以前に整備されたのか、前方右側に見える山側の法面もすっかり安定していて、災害が起きそうな雰囲気は全くない。相変わらず車の通りは全くないし、勾配もそれほどキツくないので気楽に自転車を漕いで進んでいけるのが非常にいい気分だ。今は11月中旬だがさほど寒くなく、自転車を漕いでいると少し汗ばむほどの陽気だけど、この辺りもあと一か月もすれば雪に覆われて通行止めになるだろう。早めに探索に来れて良かった。

おおっ!いい風景だ!

一つ前の画像で前方に見えていた左カーブを曲がると、こんな風景が現れた!。青空と緑のコントラストに11月とは思えないくらい暖かな太陽の光のコントラストが実に美しい。道はここから更に左急カーブを描いて少し登ると更に右急カーブで方向転換して、先に見えるかなり急な上り坂の路盤に繋がって峠を目指すらしい。
この「先に見えるかなり急な上り坂の路盤」を見た瞬間、そこから降りて自転車を押しながら上がることに決めたのは言うまでもない。出来ればここから降りたいくらいだ(笑)。



結局、すぐに自転車を降りて押して歩くことに転じた私は、右カーブのところから、この県道の終点である加茂市下条方向を眺めてみる。天候が非常にいいせいもあるだろうが、山々に囲まれた盆地の地形がよくわかる。積雪の時季になると結構積もったりするかもしれないなぁ…などと思いつつ辺りを見回してみて発見したのが、チェンジ後の画像だ。右から左に一本道が見えるが、これが県道137号の代わりを果たしている加茂市道だ。私はあの市道が山を越えたところにある若宮公園の駐車場に車を停めて自転車でやってきたが、その時に通った道でもある。改めてこうして眺めてみると、なるほど進んでいる場所だったり線形だったり、道として実にいい場所を通っているという印象だ。

さぁ、先へ進もう。左側の路側帯の白線やセンターラインは擦れていて、この道の交通量の無さを物語っている。路肩のガードレールもここから少し先で終わりだ。画像ではわかりにくいが、道は結構な急勾配で山中に入っているようで、先に見える左カーブの辺りで道幅が狭くなると見たが、どうだろう?。
でも、全く交通量がないなら路面のひび割れに草が生えてしまっているはずで、それがないということは、多少なりとも通行はあるのかもしれない。道の周りは民家もなく建造物もなく、本当に山中をひた走る山岳コースの県道の様相なのだが、声を大にして言おう。

そんなことはない(笑)

極端に左に寄って撮影してみる。路肩には「新潟県」の文字が入った、県道の証のデリネータが並んでいるが、道幅はすぐ目の前で2車線が1車線に狭まって山中を目指している。この、少し(かなり?)強引とも思える道幅のまとめ方に、思わず立ち止まって眺めて、笑ってしまった。いいわぁ、この強引なまとめ方(笑)。もうちょっと近くで眺めてみたい(笑)。

いいぞ!この狭さ!(笑)

白線ギリギリの路肩!、いきなり消える破線のセンターライン!、半ば強引にまとめられる左側の車線!。そしていきなり1車線になる県道!。ちくしょー、この未完成度!いいなぁ!(笑)
きっとこの左カーブから先の道は、峠を越した先の道の前哨戦らしい頼りない道が続いているはずだ。
大いに期待を持って先へ進むことにしよう!。

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