新潟県主要地方道69号
長岡和島線
阿弥陀瀬トンネル旧道

第3部

2022年10月15日 探索 2023年3月28日 公開

一部分だけ玉石?!

自転車で走っていると快適な道を、ギアを低め(←つまり1速)にしてのんびりと登っていく。昔の自転車のように「キコキコ」と音はならないが、油が切れているとなんだか鳴ってしまいそうな感じだ。それもこれも、私の体重のせいだろう。いかん、ダイエットしなくては…と言いつつ、既に1年が過ぎているような感じがするが…。ところで、先ほどのカーブの辺りではあれだけ広かった道幅も、先へ進むとやはりこれだけの道幅に戻った。いいぞ、話が戻ったし、旧道はこうでないといけない(笑)。
こうした道でお決まりの「弛み切ったガードワイヤー」が、ここが旧道であることを示しているが、その他は「3桁国道」ですと言ってもわからないくらい整備されているし、左側に見えているやや大きめの木は、道路の通行に支障があると思われる部分が剪定(せんてい)されている。交通量は少ないが、この道が生きていることを感じる部分だ。

少し進むと、谷側(右側)のフェンスにこのような看板があった。旧道や廃道を巡っていると、こうした不法投棄を見かけることがたまにある。今年の5月(2022年5月)に探索した国道49号の惣座峠もそうだった。県外では(ネットの情報だが)廃道に存在する隧道一面に廃タイヤが投棄されていたとも聞く。そのような不法投棄を見かけるたびに、つい腹立たしく思ってしまう。

閑話休題。どうも話が脱線しがちでいけない。話を旧道に戻そう。ここにも路肩には鉄パイプ(工事用の鉄管)を組んだ柵が設置されている。柵から下を覗き込んでみると、気づかなかったが既にかなり標高を上げているようで、深い谷になっていた。歩行者の転落防止や車の路面逸脱防止の為だろう。でも…車の路面逸脱防止には少々役不足のような気がするが…。

不法投棄の看板にそのようなことを思いながら辺りを見回すと、反対側(山側。進行方向左側になる)に低い擁壁があったのだが…おや?他はコンクリート造りなのに、一部分だけ玉石積みになっている。玉石積みの部分だけ既設で、残りを新設したのだろうか。でも、それなら既設部分を壊して、そこもまとめて新設で施工した方が良いだろうに…。この擁壁を前にしてしばし考えこんだり、他の場所でも同じようになってないかと辺りを調べてみたがこんな造りはここだけで、しばし考えこんでしまった。

コンクリート造りながら、なんとも貫禄のある擁壁が続く旧道。針葉樹、広葉樹入り乱れての山の風景は「林」ではなく「森」であり、人の手が入っていないそのままの山の風景だが…プーさん(クマ)はいそうだな。ところで先ほどまで自転車を漕いで上がっていたが、ここにきて再び勾配が急になってきたので、再び降りて押して上がっている。
「自転車の意味ないじゃん」と言う声が聞こえきそうだが、歩くことでもカロリーは消費できるので良しとしよう(笑)。

ようやく気付いたが、旧道から眺める空が明るくなってきて、空に一段と近づいたかのように見える。勾配も急になってきたことだし、おそらくもうすぐ峠だろう。そうなると、あたりの風景をじっくり見ながら上がった方がいいので、やっぱり自転車を降りて上がった方が良いのだ(←自己弁護)。

歩いて登っていると暑くて仕方ないが、幸いにもここは日陰で一息付けそうだ。そういえば、先ほど道幅が妙に広めのカーブのところでやや落ち着かない思いをしながら(笑)休憩してから以降、一息入れることはしていないから(とは言うものの、そんなに進んでいないのだが)、この辺で少し休憩することにしよう。お茶を飲んで梅干しを一つ、口の中に放り込む。暑い時期の熱中症予防には個包装の梅干しで塩分の補給と、疲れを取ってくれるクエン酸で元気回復だ。

お茶を飲みながら辺りを見回してみる。時間の経過を感じさせる左側の擁壁は先の左カーブの手前で終わり、そのあとは地山の表面に戻っていて、この先は斜面が崩れる心配はなさそうだ。人っ子一人通らない旧道なので、自分の活動を止めてしまうと音が全然聞こえない。時折耳にするのは小鳥の囀りと、吹き抜ける風が木の葉を揺らしてざわめく音だけなのだが…なんだか心地いい。

さ、心地よくなったところで(笑)探索再開。右側の路肩には先ほどと同じようにガードワイヤーの外側にフェンスがある。山側にはないので、やっぱり転落防止のためだろうか。先ほどよりもますます近くなった空を見上げながら、峠目指して上がっていく。
あ、勾配がちょっと緩やかになったんで自転車に乗ってますw

次回、いよいよ峠へ!

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