新潟県主要地方道69号
長岡和島線
阿弥陀瀬トンネル旧道

第1部

2022年10月15日 探索 2023年3月20日 公開

のどかな探索のはじまり

さ、いよいよこの道の探索開始だ。暑くもなく寒くもなく、ちょうどいい気温で助かるが、暑がりの私はきっと探索途中に汗かくんだろうな。そうだ、今日の探索は自転車で行っている。この前の探索である大貝トンネル旧道もそうだったように、登り坂ゆえに歩いていることは言うまでもない。

それはともかく、ここから見る旧道の景色はなかなかいい。主要地方道にも関わらず、この道の細さはどうだ。離合なんか出来やしない。せめてもの救いは見通しがいいことだ。向こうから車が来るとすぐにわかるから、ここで待っておくことが出来るものの、数台が連なってきたらしばらく待っておかないといけないこと請け合いだ。実に素敵ではないか(笑)。

のどかだー(笑)

いいなぁ、こんな長閑な道!。これを見るだけでもここに来た甲斐があるというものだ。ところで…ここから見てもサイズがちと大きいかな?と言う標識が見えないだろうか。まさか、また寸足らずの標識か?。
路面はダブルトラックが付いているところはなかなかに狭いが、その左にある草むらの幅まで含めると結構な広さがあることに気づく。以前はここまで道幅があったのかもしれない。まずはあの標識を確認してみよう。ホントに低いんだろうか?。

やっぱり何となく低い気がする!。この低い標識はこの地域特有のものなのか?。…いや、そんなことはないか。でも普通の標識板より一回り大きめになっているような気がするんだが気のせいか。右側の路肩の下は、稲を刈り取られた田圃が冬の訪れを待っている。田圃が稲が生えているように緑色に見えるのは、刈り取った稲の切り株からまた新しい若葉が出ているからだ。時季がもう少し早ければ黄金色に輝く田圃と道の風景が見れたと思うと、少し残念な気がする。

長閑な道を先へ進むと、左に見える田圃と路面との高低差がだんだん大きくなってきて、山を登ってるんだなと言う実感が増してくる。そんな旧道を走っていくと(歩いていくと?)左側にこんな表示板が。なんだか地図記号の鉄道みたいだが、これはいったい…?

状況から見るに、この表示板はおそらくガードワイヤーやガードレールの終端、もしくは「ここにあるよ」と言うことを示しているんだと思う。現道だと、こういった表示板をつぶさに見るということはなかなか出来ないもんだが、旧道や廃道だとそれが邪魔されずに出来る。この支柱の錆具合や周りの風景の長閑さ、この落ち着く雰囲気は旧道ならではのもの。実に落ち着く。

少し上がってくると道幅がいきなり広くなって、大型車が行き違い出来るほどになった。これが本来の広さなんだろうか?とも思ったが、谷側の路肩を見るとここだけ路肩の構造物が新しい。以前にここが滑って、路盤が消失したのかもしれない。ここまで綺麗に復旧しているので現道時代に被災したものだろうか。で、それを復旧させた際に一気に道幅を広げたんだと思う。自転車で走るにもこの綺麗な路面は非常に快適だ(但し登り坂でなければ(笑))。

ポツンと立っているカーブミラー。そのすぐ後ろにはガードレール代わりだろうか、鉄の単管パイプで組まれた工作物が見える。カーブミラーは旧道とは言えど鏡面も綺麗で、管理の手が行き届いていることがわかる。冬には相変わらず通行止めになって、たぶん除雪はしないのだろうから、このカーブミラーも雪の中に埋もれてしまう。埋もれてしまったところを一度見てみたい気もするが、スノーシュー履いてでもないと、ここまで来るのは無理だろうな。

山の中の旧道を進む私は、のんびりと上がっていく。
もちろん自転車は押している(笑)

第2部へ