一般国道459号
当麻トンネル旧道
第4部
(完結編)
2019年12月14日・21日 探索・2020年1月31日 公開
※このレポートでは基本的に2019年12月21日に再撮影した画像を使用しますが、一部に2019年12月8日・12月14日に撮影した画像を使用します。このため、画像の印象が変わることがありますが御了承ください。 また、初回投稿時では12月14日探索としていましたが、再撮影した画像の日付に合わせるため12月14日・21日探索としました。
前回は、この…穴?らしきものを発見したところで終わった。改めて観察してみるものの。穴の中にお地蔵様などがいらっしゃった形跡はない。これはやはり、擁壁の奥に溜まった水を抜くための水抜き穴だろうか?。水抜き穴と言っても、擁壁に塩ビパイプなどで穴が開いていているのは見たことがあるが、ここまで大きい(大きすぎる?!)のは初めてだ。
先ほどの怪しき穴を過ぎて先に進むと路面に枯草や枯れ木などが多くなってきて、私の進路を阻むようになってくる。こうなってくると俄然燃えてくるのが廃道探索者の性と言うもの。いいじゃん、こうでなくっちゃ。
ま、それでも自転車に乗れないわけでもないので、まだまだ序の口だろう。こういった路面にはブロックパターンのゴツゴツしたタイヤが効果を発揮する。愛車のタイヤがしっかりと路面に食らいつく感触を感じながら辺りを観察すると、路面にセンターラインは見えないものの、ここは対面通行だったと思われる道幅がある。ガードレールについているデリネータ(反射板)も健在だ。道の先の右側に見えるのはカーブミラーだろうか。なぜあんなところに?と思うと、進む速度も速くなる。
カーブミラーの位置まで来てみた。なるほど、左側に上がる道があったのね。この道がさっきのUターン路の脇の看板にあった「飯豊連峰 実川登山口」へ向かう道らしい。一応、この道にも上がって確認してみたが、この道は画像中央付近に見えるコンクリートの構造物(この後、当麻トンネルの坑門ということがわかった)を作る際に削られてしまったようだ。それに、ここから前方を見ると、当麻トンネルを出た現道が見えている。どうやらこの旧道も、もうすぐ終わりらしい。
この旧道の分岐点から振り返って、停めておいた自転車を撮影してみた。左に見えるカーブミラーが、先ほどのカーブミラーだ。それにしても、なんだかこの部分だけ道幅が妙に狭いんだけど気のせいだろうか?。路肩に見立ち尽くす、薄汚れて斜めになっているガードレールが旧道の雰囲気を醸し出していて、いい雰囲気だ。さて、じゃ先へ進んで出口を確認しよう。
なにっ!立ち入り禁止?
こちら側だけ簡素なバリケードがあって、立ち入り禁止の看板がある。私が入ってきた方は立ち入り禁止の看板なんかなかったぞ。右の看板を見ると、立ち入り禁止になった理由は「落石の危険」とある。確かに路面のヤブが深くなったところからここに来るまで、路面に急に落石が多くなったところがあった。おそらくはそこを指しているのだろう。でも、通ってきてしまったからね。
でも、不思議に思わないか?。左の看板、立ち入り禁止と言う割にはバリケードのイラストを赤でバツしてある。バリケードいらないってことじゃないだろうか(←ヘリクツ)
それに「工事関係者以外」って、どこも工事してなかったじゃん(←更にヘリクツ)
右上端に見えるコンクリートの構造物は当麻トンネル坑門の胸壁だ。このすぐ脇からガードレールを従えて斜めに降りてくる道らしきものが見えるが、この道は登山口方面から降りて来ていた旧道で、当麻トンネルの坑口で寸断されてしまったため、道が付け替えられている。当麻トンネルの坑口を出るとすぐに左に入って山の方へ入っていく道がその付け替えられた道路だ。さて、終点に着いたことだし、戻ることにしよう。あ、そういえば、登山口に入る道の合流点の近くにこんなものがあった。それをご覧に入れよう。
一つ目はこれだ。見事なまでにお辞儀をしている標識。支柱から標識が外れているのは目にすることはあるが、支柱自体がこんな形で折れてしまうことはそうないと思う。それにこの支柱、そんなに錆びてもいないように見えるので、腐食が原因で折れ曲がった訳でもなさそうだ。そうすると雪で折れ曲がったのか…しかしこれ、何の標識だったんだろう?。これを確認するには、下から覗き込むしかないな。でも、撮影できるか?!。
想像していた通りと言うか、やはり「落石注意」の標識だった。でも、今まで通ってきた道には、この標識はなかった(あったのは「おにぎり」だけだ)。この標識だけ外し忘れたのだろうか…などと思いながら、この標識をどうやって撮影しようかと周りをウロウロしていると、路上にこんなものを見つけた(これが二つ目である)。
これを発見した時には一瞬思わず「誰かここでフライドチキンでも食べたのかな」と思ったが、ここは旧道。こんなところでフライドチキンを食べる輩もいないだろうし、どうやら動物の骨らしい。どこの部分の骨かはわからないが、自然界の摂理が行われた証だろう。ここに一つだけ転がっているのは不自然だが、今年はプーさんも多いし雪もほとんど降らないし、プーさんが眠っていない可能性もあるので、来るとき以上に注意しながら戻ることにしよう。
今回大活躍した自転車と国道のおにぎりを一緒に撮影した、この画像を最後にもう一度。
今回は何気なく地図を眺めていた時に偶然見つけた旧道で、それこそ半ば直感的に訪れての探索だったが非常に楽しい探索だった。雪が降って通れなくなる前に訪れることが出来て良かったと思う。でも、この旧道は雪じゃなくて新緑の時こそ美しいかもしれない(その季節には草も茂っているかもしれないが)。
また、春になったら訪れてみようかな
そう思わせてくれる、緩やかな時間が流れる旧道だった
一般国道459号
当麻トンネル旧道
完結。