一般国道459号
当麻トンネル旧道
第1部


2019年12月14日・21日 探索・2020年1月15日 公開

※このレポートでは基本的に2019年12月21日に再撮影した画像を使用しますが、一部に2019年12月8日・12月14日に撮影した画像を使用します。このため、画像の印象が変わることがありますが御了承ください。 また、初回投稿時では12月14日探索としていましたが、再撮影した画像の日付に合わせるため12月14日・21日探索としました。

ここは新潟県東蒲原郡阿賀町当麻。私は今、国道459号の旧道の入口に立っている。左に見えるトンネルが現道の当麻トンネルだ。このトンネルの全長は1330メートルで、トンネルと旧道はほとんど同じ区間を走っているので、旧道の長さも同じくらいと考えてもいいだろう。ここから見える旧道の路面はさほど荒れておらず、これなら自転車でいけると判断した。よって、今回は自転車と徒歩で探索することにした。

ところで私が今立っている場所は国道459号を津川方面から走ってきて、磐越西線の日出谷駅を過ぎたすぐの場所である。この位置に当麻トンネルの津川方坑口はあるが、この通り非常にわかりやすく旧道が分岐しているので一見してすぐにわかるだろう。なお、私の車はどこに停めているかと言うと、左に見える国道459号の更に左側に広い駐車場があり(おそらく当麻トンネル掘削時の現地事務所の跡地だろうが)、ここに車を停めて自転車を組み立てて、今ここにいるというわけだ。

御覧の通り、傷み始めたアスファルトと消えかけたセンターラインや道路標示などが、ここが旧道であることを如実に物語っている。現道は旧道の脇を一気に貫通するように山の斜面に突っ込んで行き、当麻トンネルの津川方坑口が口を開けているが、それに対して旧道は山に寄り添うように森の中に吸い込まれていく。先ほどまで降っていた雨も上がって探索しやすくなったところで、いざ出陣!。

左側が現道の当麻トンネルの坑口。ここからいよいよ旧道が始まる。旧道の路面にはダブルトラックがあって、今でも多少は車の出入りはあるようだ。左には「大雨時落石注意」の表示板とカーブミラーがあって、この道が結構見通しが悪くて落石が多発していた道であることが予想出来る。愛車は前後にサスペンションがついた自転車、多少の悪路は行けるはず。
先へ進んでみよう。

いいな!この道!

どうだろう、旧道の雰囲気満載のいい道じゃないか~(←と言いながら、顔が綻んでいる様子を想像して頂きたい)。この「廃」の雰囲気は実に美しい。さっきの入口の画像からほんの少ししか進んでいないが、期待通りのいい感じだ。それに、この道幅の狭さ。これが対面通行だと、すれ違うにはかなり難しい道幅だろう。少したるみ気味のガードロープもそそられる。この旧道を見つけて良かった。本当にそう思った。

今回、非常に重要な役割を果たしてくれる愛車にも登場願うことにしよう。探索時にはいつもこの自転車を車に積み、必要に応じてあの「サンダーバード2号」のように(←年代がバレる(笑))車から降ろして颯爽とこれに跨って探索しているのだが、この自転車が画像に登場したのは新潟県一般県道506号以来だから、非常にレアと言えるかもしれない(←いや、どっか他にも出てたかな?(笑))。
それにしても、この旧道の雰囲気はどうだ。苔むした法面あり、倒木あり、路面に積もった落ち葉あり、この撮影で立っているだけでも現役だったころの雰囲気が偲ばれる。この画像を撮影した後も、私はしばらくここから動けなかった。

旧道の雰囲気満載の道を抜けると、右側の風景が開けてきた。道幅はさっきよりも少し狭くなるが、その代わり右側に阿賀町の雄大な景色が広がる。なるほどね~、こりゃ落石の危険性がすっごくあって、交通の障害だっただろうなぁと言う気がする。今は冬枯れのため草も枯れていて見晴らしがいいが、夏だとこうはいかないだろう。ここから更に先へ進んでいくと、もっと美しい景色が見れそうだ。先へ進むのが楽しみだが、頭の中にはなぜかサンダーバードのテーマが鳴り響いていた(笑)。

いいじゃん~(T_T

左側の法面と路面の状態がいい雰囲気。ちょいと崩れかけて緩んだガードロープが泣かせる(笑)。左側のコンクリートの擁壁に生えた苔も、路面の傷み具合も実にいい感じだし、ここで静かに撮影していると車や人が行き交っていた当時の風景が見えるようで、自転車に跨ったまましばらく感じ入ってしまった。ただ、プーさんには注意だ。時期的には冬眠に入るころだが、冬眠に入る前は活発に活動してとにかく食料を食べまくる。一応クマ鈴を二つとラジオを身に着け、音量最大にしておいた。

道の幅が多少広がっている。これはもしかして離合地点だろうか。入口からは多少距離があるので、ここで離合していたのだろうが、ここだけなぜかアスファルトが新しいような気がする。それに、路面にセンターラインがあった跡もない。やはり、この道は今でもちゃんと管理されているようだ。汚れたガードレールもいい感じだ。

まだまだ先はたっぷりある。と言うか、この道はぜひじっくり見てみたい。ただ、今年はプーさんも多く出没しているのも確か。周りを(すごく)注意しながら楽しむことにしよう!。

第2部へ