一般国道352号
椎谷岬トンネル旧道
第4部

2019年11月17日 探索・2019年12月14日 公開

前回の最後で路面の茂みの前に立った私は、辺りを慎重に確認しながら一歩を踏み出した。足元の路面を覆っている、蔦やら草やらが混ざり合った茂みの切れ目に、黄色のセンターラインを見つける。どうやらこの茂み、路面のアスファルトが割れたり剥がれたところに生えたものではなくて、アスファルトの上を路肩や法面側から侵食してきているようだ。そうなると、歩く部分の路面は安定しているようなので一安心だ。

同じ地点から、法面を見上げてみる。吹き付けコンクリートで補強されているが、それは法面全面というわけではなく、斜面全体の一部分(半分くらいだろうか)だけにコンクリートの吹き付けが行われている。斜面としては落石もなく安定はしているが、コンクリートが吹き付けられた部分をよく見てみると法面が抉れたようになっていて、そのままの状態でコンクリが吹き付けられていたり、妙に法面が大きくデコボコしていたりと、なんだか不自然な感じだ。また、その斜面には一部だがクラックも見られ、そこに草や小さい木が生えていたりして斜面を横断する帯のようになっている。今のところは崩れてくることはなさそうだが、注意は必要かも。

同じ地点から、今度は海側を見てみる。この道で言うと路肩側だ。モコモコと草が覆い茂っているが、何やら手前よりも海側の方が一段高くなっている。これはたぶん、ガードレールの上に草が覆いかぶさっているが故の形だろう。その先には、今日は波はさほど高くない冬の日本海が広がっている、実に風光明媚な場所だ。先の方に岬が重なって二つほど見えるが、あの岬と岬の間が出雲崎だろうかと勝手に想像してみる。思えば遠くに来たもんだ(←そんなに言うほど遠くない)。

視線を路面に戻すと、豊かに茂った草の海が広がる。その先にはホントの海が広がっているが、今はこの目の前にある草の海を横断しないといけない。この辺は今までより少し草の背が高く、ヤブ漕ぎとまではいかないものの、かき分けないと進めなくなってきた。でも、ここでも何人か通行している人はいるようで、薄くではあるが踏み跡があるようだ。

踏み跡がある!

深くなったヤブを描き分けながら進んでいくと路面の草の背の高さが低くなり、非常に歩きやすくなってきた。冬間近なので下草は枯れて少なくなっているものの、これが夏だったらたくさん茂っていたことだろう。路面を見てみると、はっきりと踏み跡がある。釣り人だろうか、ここを通行する人は今でも何人かはいるようだ。周囲を観察しながら進む。

先に見える坂の下側のバリケードが、だんだん大きく見えてくる。路面のヤブもだんだん薄くなり、アスファルトが見えるようになってきた。右側の法面の間際には落石防止柵が設置されていて、これが有効に働いたのか路面には落石もさほどなく、今でも下草を刈ったり整備すれば、車が通行出来るんじゃないかと言う気がする。

草が生えているセンターラインの跡が進む先を遮る形で、コンクリート製のバリケードが道を封鎖している。路面は落石もなく綺麗なものだ。このバリケードは最初に入ったバリケードとは違って、山側も海側も結構しっかりと封鎖されているし、海側は民有地のようだ。バリケードの先の右側に見えるコンクリートの建造物は、椎谷岬トンネルの出口の坑口だ。このトンネルは出口が少し長めに作られているようだ。

更に坂の下側バリケードに近づいて、その状況を確認してみる。なんか灯台側バリケードと比べて厳重じゃないか?って気がする。左側には民家もあることだしなぁ。だから余計に厳重なのだろう。なので、こちら側からの旧道の探索はここまでとして、このバリケードの向こう側の残りの区間はここから引き返し、椎谷岬トンネルを通って反対側へ向かうことにした。
それにしても…大崩落したと言われた場所はどこだったんだろう?。ここまで確実に進んできたが、それらしきところはなかったような気がするが…。今はまず、最後の区間へ向かおう。

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