一般国道252号旧道
三坂峠 第8部
2020年4月12日 探索・2020年5月26日 公開
先は長い
うおっ!
崩れとるやんけっ!。…う~みゅ、ここからざっと見ただけでも手前一カ所、奥の左カーブの手前に一カ所、崩れてるのが確認できる。果たして通過出来るのか非常に不安だが、ここで悩んでいてもしょうがない。その場まで行って考えることにしよう(←この辺、行き当たりばったり(笑))
ま、山側は無事なようだし、幸いなことに灌木も少ないから何とかなるだろう。と思いつつ、その先を見てみると…
おお~、いい感じの道が続いているじゃないの!。しかも途中は桟橋か橋があるようで、ここから見てもその桟橋や橋の下が空洞になっていることがわかる。この先にあると思われる2ヵ所の崩れている地点を通過すれば、後は比較的楽に峠まで行けそうな感じだ。それに桟橋の先(画像左側)には、山側の法面にコンクリート擁壁らしきものも見える。その先はどうだろうか?。
直角カーブじゃないか!
こちらからあのカーブに向かうと、道路標識では右方屈折ありの標識になるだろうか。手前に標識が立っているはずだが、どっかに失われたかなぁ。いずれにしても峠まで楽しませてくれる道が続いているようだ。しかも私の嫌いな灌木がほとんどないのが見てとれる。と言うことは、旧道の風景や雰囲気をたっぷりと味わえるということであり、これは非常に期待が持てた。こうなったら手前の2ヵ所をどうしても越えないと!。
少し進んで状況確認してみる。手前に見えている緑の草が横に並んで生えている地点。これが一つ目の法面が崩れた箇所だが、あそこまでは山側を慎重に進めば難なくたどり着けそうだ(もちろん注意は必要だが)。ひとまずあそこまで進んでみよう。山側の法面には春になって新芽が出ている斜めに生えた雑木が、まるで林のように見える。今はいいが、少し季節が進むと一面緑に覆われてしまって、今みたいに簡単に先に進ませてはくれないだろうなと言う気がした。
目的の場所に辿り着いた。ここから見る限り、この路面のふくらみの向こうも路盤が崩壊しているということはなさそうで、たぶん進めるだろうと言う気がしてきた。山側から崩れてきた土砂が路面で止まり、このようになってしまったようだ。詳しくは後述するが、三坂トンネルが開通したのが1976年(昭和51年)なので、この道が旧道化してから44年の時間が経過しているということになる。その間には中越地震も発生していることを考えると、この状態で旧道として残っているのが不思議と言えるのかもしれない。
前述の、路面のふくらみを越えた地点から山側を眺めてみると、この通り。見事なまでに斜面が滑り落ちている。左の灌木が生えている斜面の地面と、滑り落ちた斜面の地面を比べてみると差が結構ある。と言うことは、この差の分の(おそらくは大量の)土砂が路面に滑り落ちてきたようで、その重量と衝撃で路盤が崩れる可能性もあったはずだが、崩れなくてよかった。
私が通るのを待ってくれていた…そんなことはないが、崩れていればこうしてレポートすることも出来なかったかもしれないわけだから。
さぁ、先へ進もう!。幸いなことに崩落していると思われた2ヵ所は、山側から崩れてきた土砂に路面が覆われていたものの、路盤自体はしっかりとしているのか難なく通過することが出来た。そして今、私はここにいる。ここから先の路面が見えるが、御覧のように桟橋のようになっている場所をこれから通る。桟橋自体はコンクリートで建造されているのだろうが、建造された年代が年代だし、どうもその上に崩れた土砂がしっかりと乗っかっているようにも見える。慎重に通行しよう。
幸いなことに桟橋は無事だった(念のため山側を通行したが)。で、斜面を見上げるとこの通り。崩れてますわね~。
だが、崩れたのはかなり前のようで、斜面自体は安定しているようだ。もしかすると以前はここに沢があって、その沢沿いに崩れたことも考えられる。斜面に芽吹いている若草の緑が目に鮮やかに映って非常に美しい。やっぱり春だねぇ。
なかなか楽しませてくれた今までの道を振り返って眺めてみる。
いやぁ、ここまでよくぞ順調に来たもんだ。
ここまで来ると全行程の四分の三は終わっている。
峠まであと少し!