一般国道252号旧道
三坂峠
2018年9月17日 探索・2019年2月15日 公開
一般国道252号は、新潟県柏崎市から十日町市を経て新潟・福島県境の六十里越峠を通って只見町を通り、会津若松市に至る総延長197.9キロの一般国道である。この国道は柏崎市を出発すると豪雪地帯の十日町市や魚沼市を通るが、魚沼市から只見町の区間は冬になると雪崩、落石の危険があるため、11月中旬から4月上旬まで全面通行止めとなる。従って、この国道が通れるのは4月上旬から11月上旬までの半年間しか通行できない。
特に新潟県魚沼市と福島県只見町の県境の峠越えを六十里越と言うが、この地域は豪雪地帯であるが故に、雪解け時期には道を覆っていた雪を割って道を地上に露出させることから、別名「雪割り街道」と呼ばれる。ちなみに六十里越とは、実際には6里(24キロ)の道のりが60里に感じられるほど難所であることから、この名前が付いた。別名の雪割り街道の名が示す通り、冬季は雪に閉ざされて通行不可能となる道なのだが、この雪深さを克服するために、この国道は福島県側・新潟県側共にあちこちで改良工事が行われており、旧道もたくさんあったりする。福島県の持寄トンネル、七折峠、柳津隧道が代表的なところなので行きたいと思っているが、今回は新潟県十日町市にある三坂トンネルの旧道、三坂峠のお話。
この峠を見つけたのは、実は偶然だった。
その日、私は魚沼市(旧堀之内町)明神に向かうために、この国道252号を通っていた。
この時、私がなぜ明神へ向かっていたのかは後ほどお話するとして、まずは地図をご覧頂こう。
図中の赤い線で指示した区間が三坂峠で、地図上にも「三坂峠」の文字があって地図に記載されているため、今でもこの峠道は道路として供用されていることになっている。地図上では。
くねくねと曲がりくねった道が、地図上でもなかなか素敵な雰囲気を醸し出している。十日町市側には頂上付近に田圃があったりして、この辺まではおそらく今でも通れるだろう。しかし市境を跨いで魚沼市側では山岳コースのため、市境から国道合流点の区間は廃道同然になっているかも知れない。
ちなみに地図の左下側が十日町市、右上側が魚沼市(旧堀之内町)となるが、私はその日、十日町市側から走ってきていた。その途中に偶然見つけてしまったのが、この峠道である。この三坂峠は、検索しても殆ど情報が出てこない。この峠道が国道指定から外れたのは、現道の三坂トンネルが開通した時点だと思うが、その辺の詳しいことは後に譲るとして、まずは峠道を探索しよう。
さぁ、それでは現地に行ってみよう!