新潟県主要地方道71号
小千谷川口大和線

木沢トンネル旧道 木沢隧道

2021年9月11日 探索 2021年11月25日 公開

新潟県主要地方道71号小千谷川口大和線は、新潟県小千谷市大字小栗山の国道291号交点から長岡市、魚沼市を経由して終点の南魚沼市浦佐まで概ね南下する、総延長35.6kmの新潟県主要地方道である。その指定日は1993年(平成5年)5月11日。当時の建設省から、新潟県主要地方道71号小千谷川口大和線として指定される。・・・のはいいのだが、実はこの主要地方道、途中の山間部3か所に未供用区間が存在する。
主要地方道58号小千谷大和線といい、この71号といい、主要地方道に未供用区間が多いなぁと感じるのは、私の気のせいだろうか。そういえば単なる偶然なのか、名称も似てるじゃないか(笑)。

だが、58号小千谷大和線の場合は「未開通区間」、71号小千谷川口大和線の場合は「未供用区間」の違いがある。確かに、58号を探索した際は途中でブッツリと切れて、その先は深い谷に阻まれていたり、橋を渡ったら行き止まりだったりして、どう考えても道らしきものはなかった。71号の「未供用」と言うことはつまり「そこに道はあるが車は通れません」と言うことではないのか。もしそうなら、私にとって未供用区間という響きは甘美な響きであり、思わず惹きつけられる対象であるからして、気合を入れて探索しなくてはなるまい。しかも、一本の県道に3か所もの未供用区間とは、実にシビれるじゃないか。

…いかん、つい興奮してしまった(笑)。探索をするにしても来年の雪解けを待って、ということになるから、今から準備を整えてその時を待つことにしよう。それはさておき。

と言うことで、この地域を下調べも兼ねてウロウロと調査していたが、県道339号の探索を終えて次の探索地に向かっていた時に極端に狭い道に迷い込んでしまい、その途中で見えてきた県道標識のヘキサを確認したら「71」の数字が見えて「これが、かの有名な主要地方道71号か!」と急ブレーキ(もちろん、ちゃんと後方確認はした上で)で停車、降りて眺めて、一人喜んでしまったのは言うまでもない(もちろん辺りに人はいない(笑))。

なんにせよ、位置関係を確認するためにも地図を見てみよう。おなじみの地理院地図である。

国土地理院の電子地形図(タイル)に注釈と矢印を追記して掲載

と言うことでそんなこんながあって、ひとまず71号を進んでいた時に「峠」と言う集落を過ぎ、峠スノーシェッドと言う、実に印象的な名前のスノーシェッドを過ぎた先で目の前にトンネルが現れたというわけだ。これが木沢トンネルで、この地図上で言うと右上方にある峠集落の方向から木沢集落に入ってきたということになる。「おおっ!」と思いながらトンネルの左側を見ると、これ見よがしにトンネルの上部へ上がっていく旧道らしき道。時間も遅かったが、ここまで存在を見せつけられては探索しないと夢に出る。そう思った私は手っ取り早く路肩に車を停め、探索に向かうことにした。その画像がこれだ!。

これはいかん!

この光景を見て、左に進んでいかない旧道探索者はいないだろう。まるで吸い込まれそうな力を持った旧道ではないか。私は現道の右側に少しだけ見えている、1台が停められる程度の広さの空き地に車を停め、手早く装備を整え探索に向かうことにした。この時点で時刻は16時41分。9月の曇り空の下では辺りが暗くなり始め、もう小一時間ほどすれば夕闇が訪れるだろう。路面を照らす街路灯のナトリウムランプも点灯し始めた。時間はない。早速、向かうことにしよう。

地図上で縦に走っている71号に途中で絡みつつ、左から中央付近に横断している県道が荒谷トンネル旧道編第4部の最後辺りでその名が出てきた一般県道477号荒谷竜光線で、実はこの477号も探索対象になっていたのだが、この日は日没でタイムアップ。次の機会に探索することにしよう。今はまず目の前の71号に集中だ。

それでは、探索開始!

第1部へ