新潟県主要地方道6号
山北朝日線
大俣橋・鍋割橋旧道 第1部

2022年3月22日 探索 2022年4月26日 公開

探索開始の前に、分岐点の様子を別角度から撮影した画像を改めて紹介しておく。それがこの画像だ。私は今回、国道7号の蒲萄集落側からこの主要地方道6号に入ってきた。冒頭でも軽く触れたが、旧道の蒲萄側分岐点はこのように路面に導流帯(道路標示で言うところのいわゆるゼブラゾーンというやつ)があって、分岐点はすぐにわかる。これは現道(新道)が完成しても、しばらくは旧道も通行可能だったと言うことだ。

これが現道(新道)にトンネルがあって、その迂回路として旧道も通れますよと言うのなら珍しくもなんともないが、現道(新道)は二つの橋だけで何もない。おそらくは局所改良の結果、旧道が生まれたのだろうが、改良されたその延長もさほど長くないし、さりとて峠道でもないのに、新道と旧道の両方が通行できる状態になっていたというのは、あまりお目にかかったことがないような気がする。

と、ここまで書いていて思い出したが、そういえば日本国トンネル旧道もそうだった。あの道も、現道との分岐点に標識があって「この先700m 通行止」となっていたので、現道が開通してもしばらくは旧道も通行出来たと言うことになる。そうなると、これはこの地域の特徴だろうか。

さて、いよいよ旧道に入って探索を始めることにしよう。少し歩くと、この旧道を見つけるきっかけになった、背中を向けた標識のところまでやってくる。ここまで来ると道幅は少し狭くなったような印象を受けるが、これは路面に生えた灌木と、同じく路面を覆いつくす枯草のせいでそう見えるだけのように思える。右端の標識の位置が路肩に近く、そこから左側の斜面の端までが路面と仮定すると、かろうじて2車線は確保していたようだ。

これまで背中を向けていて見えなかった警戒標識を見てみると、それは「右方屈曲あり」の標識だった。こう書くと何やら難しく聞こえるが、これが正式な標識の名称なのだから仕方ない。「右方屈曲あり」、早い話が「右カーブがあるよ」と言う簡単なことだ。・・・と、ここで先ほどまでは気づかなかった道路保護施設に気づいた。右側の斜面の雪原に、デリニエータがこそっと立っているじゃないか!。と言うことは、だ。左側の「右方屈曲あり」から右側のデリニエータまでが路面と言うことになる。

・・・前言撤回。やはり旧道は狭かった!。
よくよく考えれば、そりゃそうだ。狭くなけりゃ、現道(新道)を局所改良で造る必要もないわけだから。・・・いかん。萌える(笑)。

左側の「右方屈曲あり」の警戒標識の足元を見てみると、そこには目立たないように、でもその存在を主張しながらひっそりとデリニエータと標柱が隠れていた。その標柱にはもちろん「新潟県」の文字が刻まれている。私たちが旧道を探索する際に頼りになる存在がこの標柱で、これが路肩にあるだけで「今自分が辿っている道筋は間違っていない」と言う安心感を与えてくれる、大切な存在でもある。

今まで半分路面だけを見て進んで来たが、この辺で顔を上げて進む方向を見てみる。私が進む先の路肩には、ガードロープの姿が見えるが、それよりも路面に残る雪の方が気になった。今はそんなにないが、この先は・・・何より人が通らない「旧道」だけに、雪がたんまり残っている可能性が高い。さて長靴は履いているものの、この先は大丈夫だろうか。
・・・などと考えていても仕方ないじゃないか!。我、進むのみ!。雪を踏みしめ、進むぞ!。

何やら「八甲田山」みたいなことを言っているが、危険と感じたら撤退する勇気は何よりも必要と思うし、危険を感じるレベルは人それぞれ違うので、自分なりの判断で危険と感じたら勇気をもって撤退して頂きたいと思う。私も基本的にはヘタレなので、そうなったら遠慮なく撤退します(笑)

第2部へ