一般国道291号
東山トンネル旧道
第2部
2021年8月28日 探索 2021年10月20日 公開
いいなぁ、旧道に廃屋!
車庫のようにも見えるが、きっとお店、しかも茶屋だったと信じたい(←そんなに大したものじゃないが)。だってねぇ。道の右側は朝日川、左側はほぼ垂直に近い崖。そこで食べるお茶と団子って、美味いに決まってるよね~。…おっと、今は食べ物の話になると尽きないので少し置いておいて…。道幅はここでも結構広く、普通自動車が優にすれ違えるくらいの幅はある。
この様子で行くと、最後までこの道幅が保たれてるんだろうなと思いつつ、足元を見ると…
おや、これは電力線や通信ケーブルなどが埋設されている道でよく見かける鉄の蓋のようだ(正式名称を知らないヤツ)。この道が今でもきちんと管理されているのは、この辺に理由がありそうだ。でも、それにしては蓋が妙に錆びているようだが…。それに、そこに覆いかぶさるように領域を拡げつつある若葉が実にいい感じだ(笑)。
左垂直、右垂直(どっかで聞いたぞ、このフレーズ → 一般県道のあの道)。あの道よりも道幅は広いが、人間が造りだすことが出来ない自然の地形のところに通した道は、同じ雰囲気を醸し出すものなのか。路肩にはカーブミラーが見えるが…鏡面があさっての方向を向いているようにも見える。…でも、落石注意の標識がないな。左側の垂直の壁はそんなに高さはなく、安定しているように見えるから、落石もほとんど発生しなかったのかも。
予想はしていたよ?。何となくね。でも、鏡面がここまで綺麗に外れたカーブミラーってのも、あまりないような気がする。その外れた鏡面は、あえなく地面にうつ伏せの状態で落ちていた。右側は朝日川のはずで、「右垂直」の所謂ギリギリのところに立っていることだろう。このカーブミラーを横目に見ながら、このカーブを曲がっていくと…
相変わらず垂直の壁は続くが、やっぱりこの垂直の壁は安定しているようで、路面に落石などは見られない。また、路肩から路面に侵食してきている下草のせいで路面が狭く見えるが、この下草を刈り払ってしまえば、道幅は結構広くなる気がする。
前方に見える黒い穴のような空間は隧道ではなく、現道への合流地点だ。てことは、あの場所がこの旧道の終点と言うことになる。予想はしていたが、この旧道の探索はあっという間だった。
先へ進んでいくと合流地点の輪郭がだんだんと鮮明になってきて、右側にプレハブ小屋が見えてくるが…先に見える青いネットをかけられたスノーシェッドの修復工事現場事務所だろうか。そういえば、この旧道の入口にこんな看板があったが…。ま、工事現場はともかく、左の壁は相変わらず垂直で、その表面は苔蒸しており、なんともいい雰囲気になっている。ここだけ見ていると、盆栽の一部を切り取って拡大したようにも見え、なんだか味わい深い。
ひゃ~…
私は「右も直角」と言ったが、まさしくその通り。ここから落ちたら、かなり痛そうだ。だが、ここから見える朝日川の水の透明度は高く、川底まで透き通って見えるほどで、旧道とはいえ国道のすぐ脇にこんな景色が隠れているとは、実に素敵じゃないか。
そういえば、この道は国道291号。開通してわずか半年で崖崩れで不通となり、以来ずっと通行止めが続いている、あの清水峠を通過する「清水国道」の一部と言うことを、この景色を見て思い出した。
少し視点を上にあげても、この通り。実に美しい景色が広がる(左側に多少建造物が写り込んでいるのは、ご愛敬(笑))。現道の頃もきっと、春の新緑に秋の紅葉、冬の雪景色など、四季折々の姿を見せてくれたに違いない。ますます途中の茶屋で団子やおはぎが食べたくなってきた。もしかすると、この川で取れた新鮮な川魚も、串焼きで食べさせてくれていたかも。そうなるとやっぱり日本酒、今の時季なら冷酒だが…こんなところで呑んだら宿屋が無いじゃないか。
…などと、アホなことを思いながら探索を続ける、実に気楽な今回の探索だ。
この旧道の終点までは、もう少し。探索を終えたら今日は画像を整理しながら…焼魚に冷酒かな?。