一般国道113号旧道
川口橋 第4部
2021年3月4日 探索 2021年4月11日 公開
丸石で囲まれた橋台の先へ
頑丈な橋台と、単純なI型鋼で組まれたガーダー橋はどこにでもある鉄道橋に見えるが、この橋台をよく見ると、現代のコンクリート橋台と違ってコンクリートの目が粗く、それなりの歴史を感じる橋台だ。そして、ここを最新鋭とも言える現代の気動車キハE-120形やキハ110系200番台が通過していく。と言うことは、列車の通過時にここに立っていると現代の気動車の足回りが見えてしまうと言うことになるが、それはおそらく一瞬だから…見えないかなぁ(笑)
プレートガーダーに書き込んでいる銘板を望遠で撮影して拡大してみる。どうやらこの橋梁は下川口架道橋と言う名称を持つらしく、竣功は1988年(昭和63年)12月らしい。この地域は雪が降り始めるころで、雪が降る前に何とか間に合ったぜ!てな感じで竣功したのかもしれない(んなことはないか(笑))。
立体交差を越えて、振り返って撮影してみた。手を抜いていない玉石積みの擁壁に守られた築堤と、そこに架かるプレートガーダーの橋は、歴史を感じさせてくれる逸品と思ってしまうのは私だけか。でもねぇ…道幅を拡げようかと計画したときに、これじゃ拡げられないよね。なるほど、それで局所改良となり、現道が作られたのか。
玉石積みの立派な擁壁と橋台を肴に十分に戯れた(笑)私は、もうそんなに遠くないであろう合流点を目指して、その昔多くの人々が通ったであろう旧道を更に辿ってみることにする。
あの見事な玉石で囲まれた米沢街道の入口と米坂線の立体交差を後にすると、すぐに今度はこの現道のハードな立体交差が現れる。手前にはおなじみ門型をした高さ制限のゲートがあって、その高さ制限は3.8メートル。ここから振り返って、さっきの米坂線の立体交差を見ると十分な高さはあるものの、最大幅が狭い。この高さ制限は局所改良時に発生したものだろうけど、今の車両の実情からすると制限高が低すぎる。現道はこの区間をまっすぐ貫いているが、旧道は雲母交差点から川口橋、さらにこの地点まで集落と集落を結ぶ道筋となっている。この辺がネックだったんだな。その中でも一番は、さっきの米坂線の立体交差の最大幅制限だろうか。
現道の立体交差を過ぎると、一気に旧道感が増すじゃないか(笑)
ガードレールがない路肩、ポツンと立つデリネータ、「森を切り開きました!」と言わんばかりの道筋(笑)が、それぞれに自己主張している。こういった自己主張は大好きだ。ところで、よく見ると左側に電柱がある。一見すると「なんだ、電柱か」と思ってしまいがちだが、実は電柱は旧道沿いに敷設されていることが多い(全部とは言わない。敷設され直してるものもあるから)。なので、これで旧道かどうかを判別する助けになるときもあるのだ。
おっ!分岐点?!
さて、どっちだろう。これまでの道筋を思い返して道筋を考えるなら右だろうか。「右に行く方が自然だよね」という雰囲気が漂っている。でも、集落と集落を結ぶという旧道の特性から考えると、左と言うことになるだろうか。ここまで地味な上り坂で標高を上げてきたけど、集落が見えてきたので、ここは仕方ない、一気に下げてそっちに集落に向かいますよ、と言う道筋。
あなたはどっちを選ぶ?。
正解は次回!