新潟県主要地方道78号
大潟高柳線 尾神隧道
第6部
2021年6月13日 探索 2021年10月8日 公開
あるはずの道がないように見える県道。分岐点は前方に見えるカーブミラーのあたりのはずだが、ここから見ても「大いなるヤブ」になっているじゃないか(笑)。う~む・・・あそこに突っ込んで行くのは、かなりハードな戦いになりそうだ。しかも、そのヤブの更に先を見ると、ヤブどころか林になっていたりするじゃないか。
ここから眺める道の道形も、少し不自然なように思える。折り返した道の真下は崖になっていて、なんだか後から無理に通したような印象を受けるのだ。それに対し、今はヤブになっている道の方は現状ではヤブ漕ぎ必須であるものの、すごく自然に等高線に沿って進んでいるような道形をしている。やっぱりヤブに突っ込んで探索を始めるか、それとも時期を待って探索するか。
う~む
道形は何となく見える(ヤブは深いけど)。たぶん、平たくなっているところが元の路面だろう。ここだけを見ると、元の路面と思われるところは結構な幅があるような気がするんだけどな。地理院地図でも破線の道として残っているので、時期によっては通行可能か?などと、あれこれ考えてみる。もっとも、地理院地図で破線として記載されていても、通行できなくなっている可能性は非常に高いのだが。
季節は春。今日の私の足元はトレッキングシューズで、長靴ではない。こういう時にはやっぱり長靴だろう。それにクマの心配もあるが、暖かくなってきた今の頃はヘビがいると非常に困る(例えばカナガシラとかね)。
ちょっと離れて現実逃避(笑)
さて、ここはどうするか。ヤブ漕ぎして探索したいのもやまやまだが、先の方は林になっていそうだ。改めて分岐点を見てみても、道形的にはやっぱり実に自然な進み方だ。散々悩んだ挙句、ここは今年の秋か来年の春直前の、雑草どもが冬枯れの時季に探索を行うことにした。しばらく休憩もしてないので、ここで一休み。持参した栄養補助食品でカロリー補給してお茶を飲む。
視点をずらして周りの他の風景を見てみると…
おおっ!いいねぇ~!
自転車を停めて少し離れたところで見てみると、このような景色が広がる。右下に見えている細い道が県道78号で、主要地方道ではあるもののこうした狭路区間が続く、およそ主要地方道の名称とは似つかわしくない姿に少々驚く。
でも、この道は終点に近い高柳集落の付近に、もう一つ未開通区間がある、なかなか楽しい道でもあるのだ。ここもいずれ訪れようと思っている。
破線区間の探索は冬枯れの時期に行うこととして、今日の探索はここまで。ベースとなっている車のところに戻る帰路につく。分岐点を離れる際に撮影した1枚。路側帯がほとんどない狭い道に、これでもかと言うほどのヘアピンカーブ(これでも新潟県一般県道393号礼拝長岡線の沖見峠よりはましと言えるかもしれない。しかし、あちらは旧道でこちらは現役の主要地方道と言う違いはあるが)、掠れてしまった白線など旧道の雰囲気が満載。実はこの道は旧道で、麓に長大トンネルがあって…などと想像してしまうが、現役の県道だ。
標識のポールが、先日設置されたばかりのような輝きを放っているし、標識自体も真新しいように見える。おそらく、今年(2021年)に入って雪が消えてほどなくして設置されたのかも。次に訪れた時にはどのくらい汚れているか、楽しみだ(笑)。
ところで、帰り道ではあるがこうして改めて見てみると、尾神隧道は大きな岩盤をくりぬいていることがわかる。でも、それでも隧道の上部にある、まるで掘ることを予定していたかのような円形の凹みが十分目立っている。高さ規制が2m、それに対し円形の予想される高さはおよそ4mくらいだろうか。掘削途中で中断と考えても不思議はないと思う。
謎が解明できるかどうかわからないが、戻って机上調査でこの隧道と破線部分の経緯を辿っていくことにしよう。