新潟県一般県道373号
向山西山停車場線
堂坂トンネル旧道 第4部
完結編「二重戸籍区間」
2021年8月12日 探索 2026年4月22日 公開
二重戸籍区間

第3部最後の右カーブを曲がると峠を抜けて、こんな山間部の集落の一地点に辿り着く。なんとも長閑ないい地点だ。もっとも、この旧道を探索したのは2021年。今、このレポートを書いている時点では2026年なので、5年のブランクを置いて執筆していることになるから、今は多少変わっているかもしれないが…。まずはこの先に見える十字路のあたりに行ってみよう。堂坂トンネルを出た現道がこの辺で合流しているはずなんだが…。

旧道を下りてきて最初に出会うのがこの十字路だ。右から左に横切っているのが新潟県一般県道279号椎谷礼拝停車場線。この道は堂坂トンネルを出て最初の十字路で左に曲がり、この地点に来る。旧道はこの十字路を直進して、先に見えるもう一つの十字路で堂坂トンネルを出て直進してきた現道を合流する。但し、この十字路から先に見える十字路までは、現在は県道指定から外れて、柏崎市道になっているようだ。

十字路から右を見ると、何やら後ろ姿が見えたので近づいて見ると、この県道標識があった。一般県道279号椎谷礼拝停車場線。県道標識の下に、路線名の正式名称を記した表示板が取り付けられている、私たち道好きにとっては実に親切でありがたい県道標識だ。ここから見て十字路を左に曲がると、堂坂トンネルの旧道に入っていく。
この辺の道はいろいろ入り組んでいて、パッと見たときにわかりづらく、現地でブツブツ言いながらウロウロして考え込んでしまったのを覚えている。傍から見ると、訳のわからないオッサンがカメラを抱えてウロウロしているので、非常にあやしいことこの上ないよなぁ…。

先ほどの表示板から先へ進んで二つ目の十字路に出て右を見てみると…あったあった。堂坂トンネルの出口だ。こっち側はドラマには出てきていないので、お初にお目にかかる方が多いんじゃないかと思う。こうしてみてみると、いかにも「新潟県のトンネル!」みたいな感じがして、この風景が好きだったりする。この堂坂トンネルは、今は一般県道279号椎谷礼拝停車場線と、一般県道373号向山西山停車場線の二重戸籍区間になっていたりするのだ。
ちなみに、この二重戸籍区間と言うのは私が鉄道の沼にハマっていたころに言われていたもので、当時の国鉄(現在のJR)の一部区間に存在した、一つの線路に二つの所属を持つ路線のことを言う。代表的なのは小倉~西小倉間(鹿児島本線と日豊本線)だろうか。
また、JRには国鉄時代から続く「2つの駅を結ぶ経路が複数ある場合は、最も安い経路の運賃で、実際の乗車経路に関わらず乗車してよい」という「選択乗車」と言うルールがある。例えば、特定の区間で遠回りルートを選んでも、短い距離の運賃で移動できるため、迂回ルートを楽しんだり混雑を避けたりすることが合法的に可能となる特定区間もある。この辺を調べてみると、なかなか楽しい旅にもなったりする。この時のクセがいまだに抜けず、一つの路線に二つの名称を持つ路線を「二重戸籍区間」と言ってしまう。

トンネルを抜けて真っ直ぐ抜けてきた道にもこの表示板があった。一般県道373号向山西山停車場線の表示だ。この辺は最近歩道は路側帯の整備が行われたようで、新しい道路設備があったりして実に面白い。だが、この区間の道はもう一つ二重戸籍を持っている。それは主要地方道23号柏崎高浜堀之内線で、6年過ぎて、初めて私の探索対象になった道。こうして考えると「道の縁」と言うのは実に面白いもんだ(と言うことで、「予告」と言うことにしておこう)。

ここが、三つの県道が入り乱れる交差点。名前も何もないが、三つの県道が重なる非常に重要な交差点じゃないかと思っていたりする。道を通すために山と山の間を通して、一番影響のないところに堂坂トンネルを穿って、この付近の交通をスムーズにしている。ちなみに23号はこの先、373号と二重戸籍区間として進んでいく。23号はこの後中越の堀之内町(現在の魚沼市堀之内)を目指して進んでいく。
ドラマで登場したトンネル。このトンネルはどこのトンネルなんだろう?というところから始まった、今回の探索。見つけた時には「おお!ここか!」という感じでトンネルと正対した。調べてみると、柏崎市消防本部などが撮影協力し、県道を通行止めにして撮影したとのこと。ドラマ中にもチラッと旧道が映り込んでいるので、興味のある方はぜひ見ていただきたいと思う。そのドラマは「TOKYO M●R」。
新潟県一般県道373号
向山西山停車場線
堂坂トンネル旧道
完結。
