一般国道49号 旧道
音無川右岸道
第2部

2019年3月10日 探索・2019年3月31日公開

第1部の最後の画像にあった左カーブを抜けると、道はこのようになる。

いいねぇ、この雰囲気!

どうだろう?。旧道として、なかなかいい雰囲気の道ではないだろうか?。ここは路肩が一度崩れたようで、しっかりと擁壁で補強してある。道幅はさほど広くなく、今の時代の普通自動車がすれ違えるかどうかと言ったところで、今の道路と比べると結構狭い。また、相変わらず駒石やガードレールなどの路面逸脱防止関係の設備はないので、まさしく「落ちたら終わり」である。

ふと上を見ると、崩れかけた雪崩防止柵があった。もうほとんど崩れかけているが、おそらく今でもその役目を果たしていると思われる。この柵の下には、雪がなかった。この柵は設置されて何年も、その間何度も、雪崩を防いできたのだろう。老いてなお、道路を守り続ける道路防護施設。このまま天命を全うして欲しいと願った。

右は杉林、左は斜面。路面に雪は残っているものの、足を取られるほどではない。ただ、この雪だとトレッキングシューズでは心もとなく、事前に長靴を装着していたのだが正解だった。この位の雪や水たまりは平気で通り抜けられる。3歳から5歳の幼い頃に長靴を履くと、勇気百倍!となってどこでも歩けるような気がしたのを、つい思い出してしまった。

ちょっと画像が暗めだが、旧道は森の中を進んでいく。だが、私はこの時はまだ知らなかった。この先に「あるもの」が潜んでいることを。そのあるものとは…

なんだこれは?!

素掘りの隧道のようにも見えるんだけど…ここから隧道でどこへ行こうとしているのか。それに、通行止めと言うわけではなくて、出入りが出来るようにフェンスには施錠された小さい扉がついている。試しに引っ張ってみたが開くわけはなく、またフェンスの隙間はしっかり塞がれており、ワルニャンは出来ない。なので仕方なく…

フェンスの間から望遠レンズで撮影してみた。画像では暗くて見えないが、直進だとコンクリートでしっかりと塞がれており、左に向かう道は先がどうなるかわからなかった。この隧道は何だろう?。ただ、隧道の雰囲気からすると道路用ではなさそうだ。とはいえ、水路でも坑道でもなさそうだし…この場でしばし想像や推測はするものの、結局何かはわからなかった。

何かに使われたであろうコルゲートチューブの切れ端と、通行止めの看板が路肩に転がっている。枯葉で半ば埋もれてしまっており、なかなかシュールである。なんで通行止めになったんだろうなぁ…などと考えながら歩いていると、またまた驚かされるものが現れた!

辺りが旧道然としているが、道の左側に何やら真新しい建物がある。長閑な旧道に場違いの建物で、農機具小屋か何かと予想しながら先に行ってみると…

旧道にはおよそ似つかわしくない、近代的な建物である。単なる農機具小屋などではなさそうだ。背が高すぎるし、シェルターにしてはシャッターが大きいし、何となく倉庫っぽく見えるのだが…ん?。何か中央の柱に書いてあるようだ。

「阿賀町ストックヤード」。
なるほど。これは災害時などに備えて物資を保管しておく保管庫のようだ。現道ではなく、旧道にあるところがなかなか粋だなとは思ったが、この途中の道を見てみると、崖崩れや路肩崩落などがあってもおかしくない場所がたくさんある。その奥にこのヤードがあるわけだが、そこに通じる道が災害で通れなくなったらどうするんだろう?と、思わず心配になってしまった。

謎の隧道やストックヤードを抜けて、道は音無川の川岸を崖に沿いながら進んでいく。道の左側には水路が流れていて、道自体の形や進み方もどことなく幹線国道の風格が感じられ、ここが国道49号だったことを教えている。だが、この辺で何か国道だったことの名残が欲しいなぁなどと思っていたら…
おや?。先の方の路肩に何か見えるじゃないか!

おおっ!これは何だか見覚えがあるぞ?。これはガードロープのエンド側。しかも、色のハゲ具合や埋もれ具合がなかなか素敵だ。よく見ると、ガードロープも半ば枯葉に埋もれながら残っているではないか。だが、ガードロープが上2本しか見えていないところを見ると、かなりの厚さで枯葉が積もっているようだ。

ガードロープを見つけた地点から少し進むと、左側(山側)の路肩に、またこんなものを見つけた。

なんだこれ?

路面からは一段高いところに、こんな穴があった。この旧道は本当に「穴」が多い。この穴の入口にはどうやら行けそうだと判断して登ってみると、そこには…!!!

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