一般国道49号
石間石戸地区旧道
(後編)

2018年6月3日 探索・2018年6月4日 公開
2018年10月14日 画像追加、大幅な加筆修正

前回は反対側の石戸側から入り、調子よく進んでいたものの道が崩れてなくなってしまい、やむなく撤退した因縁の「あの道」。今回はリベンジ編である。

国土地理院の電子地形図(タイル)に注釈と矢印を追記して掲載

今回も地図を見て頂こう。画像はおなじみ国土地理院の電子地図だ。
赤線で塗られた国道49号線が釣浜橋の手前で不自然に右に曲がっているのが見える。
徒歩道となっている阿賀野川沿いの道の方が、道形が自然な感じがするのがおわかりだろうか。

ちなみに…この道が石戸集落を過ぎて、前編で登場した石戸橋で小さい川を渡り、右へ曲がって現道に合流するが、そこで山側に入っていく道があるのが見える。一見するとこの道の方が広く書かれているが、この道は先へ進むと山間の集落に達する、明治時代から存在する峠道「茅峠」に向かうのだが、そのお話はまた後日とすることにしよう。

石間側から見ると、オレンジ色の看板。「落石注意」「これより1キロ区間」「三川村」とある。
三川村は合併前の旧村名で、平成の大合併を経て現在は阿賀町となっている。
合併したのが平成17年4月1日だから、少なくとも13年以上前に設置されたものだろう。
では、いくぞ(^^)

中に進むと、すぐに山側の木にこんなものが。「保安林」設置は平成3年度とある。
設置者が新潟県と言うことは、県の所有地になるのかな?。一応、林は大切にされているようだが…

なかなかいい雰囲気の廃道…いやいや、徒歩道である(笑)
藪はさほどなさそうに見えるし、実際そうでもなかったのだが、この時期の阿賀町の山に入る際には注意しないといけない生物がある。
それは、ヤマヒルである。噛まれても、慌てず冷静に対処すれば大丈夫なのだが、あんなものが足などにくっついていれば、やはり慌てる。それに噛まれてしまうと、ヒルが離れても痒みが長く残る困ったヤツである。実際、ここに入った時にもヤマヒルがお越しになった。長靴を履いていたので平気だったが。

藪を掻き分けながら進むと、赤いパイロンがポツンと置いてある。付近に看板らしきものは見当たらないが、どうやらここからが通行止めになった、そもそもの原因らしい。左にあるダムの放流注意の看板が、今でも警告を発している。余談だが、この看板を見るといつも思う事がある。「危い」と書いてあるが、送り仮名が違うと思うのは私だけか。これを素直に読むと「あぶい」となる。
本当は「危ない」だと思うのだが。

倒木があるが、路面を見てみると妙に狭い。ここは路肩が崩れてしまったようだ。おかげで通りにくくてしょうがない。自転車をどこかに置いておいた方がいいかと本気で考えているが、ひとまず連れていくことにした。なかなか自転車が重いので大変だ。

更に先に進むと路面の幅が戻り対面通行2車線の幅になるが、路面は草に覆われて、歩きにくいったらありゃしない。だが、こんな時でもいいことがあるもので、左側に重厚な石垣を見つけた。貫禄があるいい石垣じゃないか。こんな良い雰囲気の石垣は私の大好物、このあと、しばし眺めて楽しんだのは言うまでもない

それにしても、先へ進むたびに草が深くなってくる。今は梅雨前だが、夏と言っても良いくらいの陽気で、そのせいか草も元気にすくすくと成長していた。
こんなところはヤマヒルがいるので要注意だ。実際、私の足にもくっついた。
ただ、長靴なので噛めなかったらしい(笑)

ふと路肩を見ると、ガードロープが見える。しかし、路面より一段低いところにある気がする。
さては山側の法面からゆるく滑ったなと思い、山側を慎重に歩く。

ここだけ少しヤブは収まってくるが、それでもなかなかのヤブだ。
何度も言うが、ここは一応徒歩道である。ただ、歩く幅程度は藪が低くなっているのは気のせいか?。
誰か歩く人がいるのだろうか。同業者か?(笑)

やがて路肩側に柱が見えると、監視カメラを見つけた。おそらくもう機能していないのだろうが…
彼は今でも山側の法面が崩れていないか見ているのだろうか。
このあと、路肩側が崩れて道が無かった前回の反対側に到着し、旧国道49号を完抜した。

今はもう通り抜けることが出来なくなってしまった、自然に還りつつある旧道。
いつかまた、普通に通ることが出来る日が来ることを祈りたい。

一般国道49号
石間石戸地区旧道

完結。