一般国道252号
三坂橋旧橋

2023年4月22日 探索 2023年9月24日 公開

出会いは突然に

一般国道252号。新潟県柏崎市から福島県会津若松市に至る、総延長198.8キロ、実延長179.9キロの一般国道である。その前身は、二級国道252号柏崎会津若松線。国道指定は1963年(昭和38年)4月1日である。古の道標では、国道252号は三坂峠がレポートになっていて、今回は二度目の登場だ。

この日、私は新潟県主要地方道59号の後山峠、58号の一村尾峠を探索し、帰路についていた。この58号は私にとっても思い出深い県道(主要地方道)の一つで、この道路の趣味を始めて間もないころにレポートした新潟県一般県道506号岩沢中条線や、同じく178号山ノ相川下条停車場線など、都合3回ほど登場してくる、比較的メジャーな主要地方道なのだ。その理由は一重に、この主要地方道が途中で未開通区間を持っているからなのだが・・・。

と言う訳で後山峠や一村尾峠を探索した私は、そのまま58号を下ることはせずに、なぜか国道252号方面に向かって進み、三坂峠の麓の「明神(みょうじん)」と言う集落から252号に入るルートを取っていた。今となれば、この時に何故このルートを進んだのかさっぱりわからないのだが、結果的にそれがこの橋を見つけることになったのだ。
なもんで、このレポートにはややこしいところは一切ない、単純なレポートであることを先に言っておく。

さて、明神から252号に合流して一路国道17号の堀之内を目指していた私は、のんびりと走っていた視界にあるものを捉えて、(周りと後続車を確認して)急ブレーキをかける。その後、脇道に入り改めてそのものを確認したのが、この画像だ。

この橋はいったい・・・?

奥に見えている立派な道路が現道。そこから分岐して私の手前に向かってきているのが旧道だ。現道はコンクリート製の橋を渡ると、右にカーブしてこの旧道と合流する。その途中に短い橋が見えるのがおわかりだろうか。正直、通りかかって視界の隅に捉えての今なので、この橋の氏素性が何なのかはさっぱりわからない。だが、私の勘が先ほどから煩いほどに告げていた。

これは短いが旧道とその橋である、と。

早速近づいて見る。こいつは旧いぞ!と私の勘が告げていた。だが、高欄の造りは角柱が立っていて、そこに鉄棒が刺さる形式のようだ。橋の印象からすると昭和初期かなとも思うが、高欄を見るとその時代ではなく、もう少し新しいかもしれない。幸い、親柱は4本とも残っているようで、これは非常に助かる。早速見てみよう!・・・と行きたいところだが、この橋の雰囲気に圧倒されて、しばらく眺めていた。

まずは手前右側の親柱だ。立派な銘板のそこには「三坂橋」とある。
三坂橋・・・そういえばこの先、十日町方向に走ると三坂峠がある。奇しくも(?)同じ「三坂」の名前が付くな。何か関係あるのだろうか。

橋の高欄を見てみると思った通り、コンクリート柱に鉄棒が刺さる形式の高欄のようだ。だけどなぁ・・・この橋の高欄の低さ、橋の全長の短さ、それになんといっても全幅の狭さ。旧さが全体を包むこの雰囲気、好きなんだけどなぁ(笑)

今度は左の親柱。そこにはこの橋の重要な素性が刻まれていた。
「二級国道柏崎会津若松線」いいなぁ、この響き(笑)
いつも思うことだが、この年代の橋にはどれも立派な銘板がはめ込まれていた。それが時間を重ねると、このようになんとも言えない緑色になって、実に味のある銘板になる。それに橋自体は旧くなっても銘板が読みにくくなると言うことはないため、探索する方からすると非常に助かる。

次回も橋を眺めつつ
この旧道に想いを馳せていこう!

「白い華」へ