新潟県主要地方道14号
新発田津川線の短い旧道
第3部
2020年5月8日 探索 2021年2月14日 公開
さて、今回の旧道はもう一つある。それがこの旧道だ。前回でもお話したが、現道を渡った先にあるこの細い道も実は県道14号の旧道だ。ただし、御覧の通りこれまでの旧道と比べると遥かに道幅が細い。同じ旧道なのに、なんでこの道だけ道幅が細いのかと疑問に思われると思うが、実は私もそうだった。何故ここだけ細いんだろうと。
おそらく、これまでの道よりも旧道化した時期が早かったのではないかと思っている。つまり、この道の区間だけが先に改良されて旧道となり、これまでの区間は道幅が広げられたが結局は赤谷線の路盤が拡張され、現道の姿になったのではないか。…ま、何はともあれこの旧道に入ってみよう。これまでの道よりも楽しめそうだ。
ん~(←楽しんでいる)
これこれ!これだよ!。旧道はこうじゃないと面白くない!(←偏見(笑))
…ま、山の中の旧道はだいたいはこんな感じだが、街中の旧道はこうはいかない。街中の場合は旧道と言っても整備されているだろうし。御覧の通り、道幅は先ほどまでとはウソのように狭くなり、軽トラが通るのがやっとの道幅だ。そう考えると、昔の県道はそういった道が多かったということだ。この道幅の狭さは、国道290号の堰下橋の道幅に似通ったものがある。あの道もやはり狭くて「ホントにこれが県道だったのか?」と言う気がしたが、この道もそんな気がしている。
ダブルトラックの中央に生えた草が実にいい雰囲気だ。山を削って木々を切り開いて通した赤谷線の路盤を回り込むように、言うなれば元々の地形に沿うようにこの旧道は走っていた。その名残がこの区間だろう。それだけに往年の県道の姿を色濃く残しているとも言える。長さ的には非常に短いが、この道の構造や周りの風景を見て、雰囲気を感じることで過去へ戻れると言う貴重な旧道かもしれない。そんな気がする。
路面のダブルトラックはともかく、左右に触れながら進んでいくこの道筋といい、まったく手を入れられていないかのような(もちろん手は入っていないんだろうけど)周りの木々と草といい実にいい感じの道で、左右に揺れながら進む道筋と明るい道の趣きは私の大好物。ここに立ってこの景色を眺めていると、この道を歩いている人たちと、砂利道で砂埃を上げて走る往年の車たちが見えるようだ。
この道の往年の姿をひとしきり眺めたあとで路面を丹念に見ていくと、路肩の白線を見つけた。路肩ギリギリにひかれた白線は、何度も引き直されたようでひび割れていて、草に覆われた部分もあったりなんかして、(私にとっては)年季を感じさせる逸品だ。それに、路肩の草の新緑の緑が目に鮮やかに映る。それが、この道がまだ生きてるという証のような気がして嬉しかった。
カメラを携えてポツポツと雰囲気を楽しみながら先へ歩いている。車一台が通るのがやっとの道は、往年の県道の雰囲気を残したままで時間が止まったかのような風景を残しながら、今もこうしてその姿を今に伝えてくれている。おや?、右側に砂利を敷いてある場所が見える。おそらく、すれ違い場所として後で作られたものだろう。あそこから何が見えるか見てみよう。
おおっ、現道が見えるじゃないか!。この現道との境の狭さはどうだ!。現道は元は赤谷線だったから、この旧道からは赤谷線を走る車両が見えたはず。ここから見える赤谷線を走るディーゼルカーを一度見てみたかった。…でも、こっちを向いている速度制限標識は何だろう。もしかして、こっちの道路が50キロ制限なんだろうか?!。それにしては道幅が狭すぎるぞ?!(笑)。
この標識の謎は?!。以下、次回!(理由はわかる気もするが)。