一般国道113号
鷹の巣旧道 第3部
「徒歩の探索」

(新潟県一般県道492号 鷹の巣公園線)

2026年5月5日 探索・2026年6月12日 公開

徒歩の探索

沢の脇に拓かれた道があったので、少し入ってみた。なんとも雰囲気のいい道なのだが、この辺はきちんと整備されていて現役の道のようだ。何か構造物もあるしね。周りを見ると、いかにもクマが出そうな森。少し歩みを止めて、あたりの様子を伺ってみる。…ん、いるような気配は、今のところはないようだ。さて、この道だが…旧道とは違うのであまり深入りしたくはないんだけど、先のほうを見ると路面に草が茂っていて、なんとも雰囲気のいい道じゃないか。…いかん、血が騒ぐ(笑)

んー!いい感じ!

この左側の斜面の雰囲気とか、この森の様相とか、いかにもって感じで非常にいい道ではないか!。ただねぇ…ここは探索対象ではないのよね。ここは何の道なんだろう?。おそらくは作業道だと思うが、ここでは深入りするのは止めておいたほうがよさそうだ。でもなぁ…この先が気になるよね。もう少し進んでみるか…って思うけど、時間もあるのでここは引き返そう。でも、これが探索者の習性ってものなんだろうなぁ。

旧道に戻って橋の脇を見ると…なんと!玉石で練積みの石垣が残っているじゃないか!。橋自体はコンクリートのボックスカルバートに代わっているが、橋の位置は変わっていないはずだ。とすると、この石垣は架橋当時のものと見ていいだろう。その架橋がいつだったのか。ここで「八ツ口旧道」の際に調べた関川村史の一文を、ここで引用してみる。


1522年(大永元年)七月、伊達稙宗(たねむね)は大里峠(おりとうげ)を開いて米沢からの越後街道を整備したが、名だたる峠十三を超えることから「十三峠」と呼称され、1885年(明治18年)に荒川沿いに道路が改良されるまでの幹線になっていた。越後側ではこの道を米沢街道または米沢往還とよんでいた。1885年(明治18年)以降は県道新潟・山形線と呼ばれたが、冬季の通行は依然として困難で、雪崩の危険性もあり、一時期要所に囚人を十人~二十人配置し、路線確保にあたったこともあった。1959年(昭和三十四年)には二級国道新潟・山形線、1964年(昭和三十九年)一般国道113号線(新潟市~相馬市)として全国的な幹線道路網の一端を担う路線となった。


この中で「1885年(明治18年)に荒川沿いに道路が改良されるまでの幹線になっていた」とあるので、この石垣はもしかすると明治18年からのものなのかもしれない。となると、橋台とその周囲の地盤を支えて140年近くもの長い間、ここに存在しているということになる。素晴らしい!。その間に起きた数多くの地震や水害の災害を耐え、今ここに厳に存在している石垣。多くの試練を乗り越えてきたその姿は、まさに勇者とも言えるだろう。

現道と旧道の交差地点を見てみる。急なカーブに急こう配、いかにも「昔の道」といった雰囲気の道に思わず佇んで眺めてしまう。何より、こうして下から現道の橋の構造を眺めることが出来るというのは、なかなか興味深い。この現道の橋がなかった時代は…青空が思いっきり広がって、きっと素敵な道だったことだろうなぁ…と思わず想像してしまう。また、この青空がしっかりきれいな色で写っている。
今回の探索の相棒は、いつものニコンD300。2007年に発売された、今からおよそ19年前のカメラだけど、当時は「写真を撮る楽しさをダイレクトに味わえる名機」といわれた。なかなか味がある映りでしょう?。

少し先に進むと、こんなのを見つけた。これ、旧道を辿っているときにたまに見かけるんだけど…なんでこんなにガーd-レールの高さが低いんだろうね?!。地面ギリギリじゃん!。おまけに、少し右側に見えるガードロープのエンドアンカーと比べてみても低いし…。積雪時のことを考えるなら、もう少し高さがあってもいいんじゃないかと思うんだけど。それとも、長年の道路補修でアスファルトの厚さが厚くなって(いわゆる厚化粧状態)、次第に低くなったとか…。

ところで、駒落橋を過ぎてほんの少しのところにパイプラインのような管橋が架かっていた。この辺はオイルのパイプラインなどが敷設されているようなので、もしかしてそれなのかな?と気にも留めなかったのだが、その銘板を見てみると、なんと!「中ノ沢(駒落橋)ガス管橋」とあるではないか!。この橋の施工主は「石油資源開発株式会社(JAPEX)」。INPEX(旧国際石油開発帝石株式会社)の主要株主である会社で、両社とも盛業中である。それはともかく、この管橋の名称に「駒落橋」と入っているではないか!。しかも、駒落橋が渡っていた沢は「中ノ沢」というらしい。こういった細やかなところで名称や歴史が判明していくのが、徒歩での探索のいいところだ。やはり探索は歩くに限る。

次回、いよいよ県道を抜けて関川村道へ!

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