新潟県三条市道
吉野屋1号線 旭隧道
2019年4月13日 探索・2019年5月25日 公開
山間の雪も消えて、よく晴れて暖かい土曜日の午後、私は新潟県三条市にいた。
今回探索する隧道は廃隧道ではなく、今も立派に使われている現役の隧道である。但し、探索するからにはそれなりの理由があって、この隧道はとにかく「狭く、長い」ことで有名らしい。春に今年の探索場所を資料やネットで探している時にこの隧道の存在を知り、自宅から近いこともあって今回の探索と言うわけである。
では、まずは現地周辺の地図を見てみよう。
新潟県一般県道212号大面(おおも)保内(ほない)線の沿線にある、吉野屋集落が今回の入口。この県道は起点終点とも同じ三条市内だが、路線名の「大面(おおも)」・「保内(ほない)」は起点・終点付近の旧自治体名(新潟県南蒲原郡大面村、同郡保内村)に由来している。この旭隧道は吉野屋集落の名前から、別名吉野屋隧道とも言うらしい。今回はこの隧道へ向かう林道の途中の空き地に車を停めて、自転車で一旦麓まで降りた後に再度登って探索した。
地図を見ると、この隧道の長さが一目瞭然。それに、ものの見事に一直線に山を貫いているのがよくわかる。現地に訪れる前に事前調査として、このサイトではおなじみ「日本全国トンネルリスト」でこのトンネルのことを少し調べてみると、その全長は763m、幅員2.1m、高さ1.7m。竣功年は1954年(昭和29年)とあるから、歴史としてはそう古い隧道でもないようだ。だが、事前調査の時に見たWEB上の画像は、雰囲気としてなかなかのものだった。また、ご多分に漏れず「心霊スポット」としてもそれらしき情報が散見され、その方面でも有名らしい。他にも某テレビ番組や雑誌にも取り上げられたことがあるそうで、そんな有名な隧道が果たしてどんなものなのか、非常に興味が湧いて、さっそく訪れることにしたのだが…
結果として、それは結構(かなり?)楽しめる隧道だったし、そこで私は道端に意外な発見をしてしまい、またまた謎を残すことにもなってしまった。
時代は平成から令和と言う新しい時代になったが、1954年(昭和29年)竣功の古豪の隧道がどんな姿を見せてくれるのか。非常に楽しみでもある。それでは行ってみよう!