カメラのお話 その3 D90

カメラのお話 その3
Nikon D90

2018年11月24日 公開
2020年2月25日 加筆修正

カメラのお話その3は、私が所有しているカメラの中で最も稼働率が高い、D90のお話。

Nikon D3300を購入してからと言うもの、老眼で撮影した画像が見えないという事から解放された私は近所の公園でスズメを被写体に撮りまくっていたのだが、また一つ不便なことに気づいてしまった。

D3300はダブルズームキットを購入したので、買った当初からレンズが2本付属していた。
1本は70㎜-200㎜で、もう1本は18㎜-55㎜である。最初は70㎜ー200㎜を使用していたのだが、もう少しズームしたいという理由で、後からSIGMAの70㎜-300㎜を購入した。

このレンズはNikonで言うところのFXフォーマット(35㎜フィルムのサイズに準じたサイズ。約36×24mm))なので、APS-Cフォーマット(Nikonで言うところのDXフォーマット。(約24mm×16mm))になると、およそ1.5倍の焦点距離になる。なので、FXフォーマットで300㎜と言うことは、DXフォーマットだとおよそ450㎜になるのだ。

※詳しくはこちらへ!(NikonのWEBへ)

だが、スズメを撮影するために装着しているこのSIGMAのレンズはズームレンズなので、当たり前の話だが近くのものを撮影するには全く不向きである。そこで広角ズームレンズの18㎜ー55㎜を使うことになるのだが、通常はD3300には70㎜ー300㎜が装着されているので、広角ズームを装着するにはそのレンズを一旦外さなければいけない。ところが、この「レンズを外す作業」が面倒になってくると言う、実に困ったことになったのである。

それでも、最初のうちはレンズ交換をして撮影していた。
ところがそうしているうちに、レンズの脱着作業中に入ったのだろうか、D3300のファインダーの中にゴミが入ってしまい、修理に出すことになった。この原因はカメラのファインダーの構造にあって、D3300はペンタミラー、つまりファインダーの部分が反射するミラーのみでドンガラになっているため、ファインダーの中に微細なホコリが入りやすかったのだ。
この修理は、この時は保証期間中だったので幸いにも無償で済んだが、保証期間を過ぎてしまえば費用が掛かる。そこで広角専用に一眼レフを増やそうということになった。
それぞれのレンズ専用にしてしまえば、頻繁にレンズを外すこともないだろうという、実に単純な考えである。しかし、財政的に新品をもう一台と言うわけにはいかなかったし、同じカメラを2台揃えても面白くないので、中古を探すことになった。そうして手に入れたのが、このD90である。D90はD3300とは違い、ファインダーがペンタプリズムだった。ガラスの塊であるプリズムはファインダーの中に存在する空間が少ないため、ペンタミラーに比べてホコリが入りにくいと言う利点があった。(ニコンイメージングのHPへ)

このD90は某カメラ店のネットショップで購入した。そこには実機の数枚の画像と、現在の状態を記した項目があったが、注文時に実機を見ていないので不安だった。しかし、手元に届いた実機は前オーナーが大切に使用していたのか非常に程度の良い状態のD90で、ファインダーの中にゴミもなく、しかも箱付きの美しい状態で私の手元にやって来た。

こうして、ろくに調べもしないで買ったD90だったが、ネットで調べてみると私が購入した時点で9年選手だったので、D3300より機能的に劣るところは確かにあるが、Nikonの一眼レフの中でも名機と呼ばれていることや、壁一面の大きさに引き延ばすならともかく、そうでなければ画素数の数値などは多少低かろうが、あまり関係ないことなどがわかってきた。実際、プロの方々が使用するレベルのカメラも、画素数はそんなに高くなかったりする。
こうしてやってきたD90は、広角専用機として稼働することになった。

実際に使ってみると、なるほど実に使いやすい。
私の老眼の問題があるので、D3300のところで述べた「NEPS1」と「DK-17C -3」の組み合わせは、このD90にも装着している。またD3300より一回り大きい分、多少重いのだがそんなことは気にならない。たぶん本体の重量バランスがいいのだろう。ただ、これに数回だけ前述のSIGMAの70㎜-300㎜のズームレンズを付けたことがあるが、これはさすがに重かった!。
それに上の画像を見て頂ければわかるが、グリップの右手の人差し指がかかる部分にダイヤルがついている。親指側にもダイヤルがあり、この二つのダイヤルで機能を瞬時に切り替えることが出来るのだが、これが非常に使いやすい。それに何故か直感的にシャッターが切れるし、シャッター音が心地よい。この例えが合ってるかどうかはわからないが、いかにもシャッターを切りました、という感じの音がする。だから、撮影していて楽しくなってついつい撮り過ぎてしまう。

このサイトには道の風景の画像が数多くあるが、その殆ど(99%)は、このD90で撮影したものである。なので、私が山の中でヤブと格闘している最中、首から下げているD90も一緒に格闘している(笑)

じゃあD3300は何をしているのかと言うと、今はズーム専用機として君臨(?)しており、カメラバッグの中で一番広い場所を占領していたりする。しかし、たまにオールドレンズに変えられて撮影したりもしており、結局レンズを変える作業は無くなっていなかったりするのだが…。

私は、旧道や廃道に探索に行く際は、カメラバッグやカメラリュックにこの2台を入れて行くことにしている。
これにレンズや機材が追加で入るので、バッグやリュックが非常に重くなってしまい、探索が終わった際はヘトヘトだったりするのだが、それでも美しいと思える風景が撮影出来れば、そんなことは気にならなくなってしまう。この2台のおかげで、体力は少し上がったかもしれない(笑)

次回、その4はオールドレンズ「Nikkor-H Auto 2.8cm F3.5」のお話。お楽しみに。

その4へ

道路

次の記事

蒲萄峠の「蒲萄」の文字