一般国道113号
横根トンネル旧道
第2部
2019年5月3日・2020年3月28日 探索
2020年6月19日 公開
遺構を探しながら進んでいくために、キョロキョロしながら先へ進んでいく。周りから見れば実に変な行動をしていたんだろうなぁと今さらながら思うが、その当時は何か手掛かりはないかと一生懸命なもんだから、全く気にしてなかった。ま、こんなもんだ(笑)。
ところで、道の左側にある側溝は水が溢れそうになるほど満たされているのだが、視線の先に何やら沢が流れ落ちているのが見える。結構な水量のようにも見えるが…
沢が多い道
派手に流れ出てるなぁ!
雪融け水が沢となり、それが路面に流れ出している。側溝を満たしていた水は、この沢の水だった。路面はこの沢の水で結構深い水たまりが出来ており、スニーカーなら水浸しになっているところだ。トレッキングシューズだとまだ大丈夫だと思うが、やはりこういう時は長靴に限る。
「来るなら来い!」って感じだが、歩く私の頭の中には井上あずみ氏が歌っておられる、某アニメの楽曲「おさんぽ」が頭の中でリピートしていた(笑)
近くで見ると、これは一つの「滝」と言う気がする。左側に立っている標柱には「金堀沢」とあるので、一応「沢」らしいが…。雪が少ない三月の下旬でもこれだけの水量があるので、これが普通の積雪量だったら更に多いだろう。ところで滝なら「滝つぼ」となる部分はきちんと石組みがされていて、それ以上深くならないようになっている。この沢、旧道が現役の頃にもあったのだろうか。入口のところにあった案内板によると、沢はこれだけではなく何本もあるようだが…
現在の時刻は15時24分。日が傾いて日陰が多くなってくる。金堀沢を過ぎて旧道は荒川沿いに赤芝橋を目指して進んでいく。右側の路肩に見える木々は桜だろうか。生えている位置からすると、遊歩道化してから植えられたものかもしれないが(現役時代なら通行する車に枝が接触したりして、管理が大変)、今は桜の時期は美しいと思う。路肩に腰かけてビールでも呑んだら美味しいだろうなぁ(笑)。
次の沢が現れた。この沢は案内板によると「デキダキ沢」と言うらしい。山の斜面に流れる水の力で長い年月をかけて深く掘られた沢の流れは、ここでも金堀沢の例に漏れず路面に流れ出して川のようになっていた。
一部はぬかるんでいるところもあり、そうでなくてもこういうところにはヘビがいる場合もある。間違って噛まれようものなら大変なことになるので、やっぱり長靴バンザイだ(笑)。
旧道は荒川の流れをトレースしながら進んでいく。右の路肩に杉の木があるのが印象深い。この辺に来ると道幅も広くなって車が通っていたような路面になるが、それにしてはガードレールなどの施設がこれまでほとんどない。現道時代も多分このままだっただろうと思われるから、路肩から落ちてしまうと荒川に真っ逆さまになってしまう。いやぁ~、夜に通るのは怖かっただろうな、ここ。
三番目の沢に辿り着いた。以前の二つの沢よりも水量は少なくて路面に流れ出ることもなく、今までの二つの沢に比べると規模としては小さく感じる。ちなみにこの沢は案内板によると「道六神沢」と言うらしいが、旧道を横断する部分は画像にも見える通り、ちゃんと施工されていて、そのお陰か路面に水が溢れることもなく、非常に通りやすくて助かった。でも、なんとなく物足りないのは気のせいか(笑)。
道六神沢を過ぎて、更に進む。赤芝峡を横目に小国へ向かう旧道は実にのんびりとしていて、現道当時は季節の移り変わりが楽しめる道だったことだろう。でもここが、今は交通量が多い国道113号の旧道と考えると、当時は道幅も狭く、冬の積雪の時期などは通行するにも大変だったはず、往時の大変さが偲ばれる。
この辺は日陰になっていることだし休憩することにして、水分補給だ。ここまでおおよそ半分の距離を歩いていると思うので、残り半分。旧国道の痕跡を探しながら進んでいく。