新潟県主要地方道14号
新発田津川線の短い旧道

第1部

2020年5月8日 探索 2021年2月6日 公開

新緑が美しい5月、時期としてはこれから草がのびのびと生えてきて、真夏にはこの旧道もヤブになってしまうのだが、今はさほどでもない。今日は薄曇りの日差しだが暖かく、動いていると少し汗ばむくらいの陽気で、15時を少し回ったくらいの時間。これから陽が傾いてくると急に寒くなってきたりするから注意が必要だ。旧道は見ての通り「とってもいい雰囲気で」私が通るのを待ってくれているようで、あまり待たせるのも悪い気がするし(笑)、さっそく入っていこう。



それではさっそく(笑)

いやぁ、いい感じの旧道じゃないか。この旧道は、この入口だけ見てればなかなか強敵そうな雰囲気で「おおっ!これはヤブ漕ぎ必須か?」と思えたりするが、実際はそんなことはない。それに、木々に囲まれた旧道の道幅はそれなりにあったようで、すれ違い出来るくらいはあったようだ。正面には四角い何かが見えるがこれは車止めで、四角いコンクリートブロックが置かれて自動車が進入出来ないようになっている。このブロックを写したのがチェンジ後の画像で、もちろんそれぞれのコンクリートブロックは隙間を空けて置かれているので、歩いて通行する分には何の支障もない。

おお!舗装路面だ!

いいじゃないの~、この「そこはかとなく」荒れた路面がいいじゃないか(笑)。入口にあるコンクリートブロックを越えて旧道に入ると、このような景色が広がる。探索時にはぬかるんでいる訳でもなく非常に歩きやすかったが、路面は枯葉の絨毯になっており、ひとたび雨が降るとぬかるみになるかもしれない。道に覆いかぶさりそうになっている枝葉を避けつつ先へ進む。

進んでいくと、結構な幅の道が目の前に広がる。左側には現道が走っているので走行する車の音などは聞こえてくるが、それが身近に感じられないという不思議な空間だ。この旧道、長さとしては短いが雰囲気は満載。楽しみながらあたりを見回しつつ(小さい頃の探検の気分で)進んでいく。こういう時にやっぱり旧道っていいなぁ。日頃のストレスが晴れるようだ。

のんびりとポツポツ歩いていくと、さらに道幅は広がる。対面交通で歩道付きの道路の幅くらいはあるだろうか。この旧道が現役だったころ、現道の路盤は赤谷線だったはずで、旧道はその赤谷線を縫うようにくねくねと走っていた。となると、ここから赤谷線を走っている列車が間近に見えたと思われ、当時の景色を想像すると実に羨ましい限り。出来るならその時代に戻って道路脇から赤谷線を走る列車を眺めてみたいものだ。



のんびりと歩いていると、小鳥の囀りなんかも聞こえてきたりして実に楽しい。山の中の旧道を散策しているように錯覚してしまいそうになってしまうのが、この旧道のいいところ。何か道路構造物はないかとあたりを「目を皿にして(笑)」見回していると、道端に見つけたのがチェンジ後の画像だ。
私はこういった植物には詳しくないので名前はわからないが、探索中にこういった花を見かけるとホッとする。しばらくこの花を相手にいろいろ撮影して遊んでいると、草に埋もれたその片隅に…

デリネータじゃないか!

倒れてしまって、自然に埋もれようとしているデリネータを見つけた。倒れてしまった原因は積雪だろうか。旧道では、こういった取り残された道路施設がその道の素性を示していることがよくある。例えばこういったデリネータだと、その道路を管理する自治体の名前が刻まれているので、市道・県道・直轄国道などの見分けがつくものなのだ。

ちなみに、国道・県道の場合はその道を管理する県の名前(例:新潟県)、直轄国道だと「国土交通省」、地元自治体の場合はその自治体名称(例:新潟市)となる。ただし、県道や国道のうち、政令指定都市の場合は県の業務を政令指定都市が代行するため、その政令指定都市の名前が表示される(例:新潟市)。


このデリネータは倒れてしまって判別できないため、他にないかと見回すと…ありました。

草に埋もれていても、今でも路肩を示す役割を果たし続けているデリネータ。てことは、以前はここが路肩だったんだな。そうすると、この道のこの区間はもともとかなりの道幅があったことが伺える。その幅は現道より広いくらいだ。…でも、ここだけ広いのはなぜだろう?。この辺の調査は後で行うとして、今は先へ進もう。

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