新潟県一般県道480号
山中上野線
 第2章 第2部
「常盤緑のワインディングロード」

2024年9月28日 探索 2025年9月4日 公開

常盤緑のワインディングロード

さて、ほとんど人通りがない(失礼!?)道を、終点の上野を目指して進んでいく。この道も、分類からすれば「険道」と言うことになるのだろうが、道幅も十分あって通りにくいと言うことはない。ま、左側からクマがヌッと出てくるかも?と言う心配はあるが…。終点までこんな走りやすい道だといいなぁ…。
道幅は、三桁国道の旧道らしく、そんなに広くはない。およそ2メートルと言ったところか。普通自動車なら何ら影響はないが、大型車の場合は通行に難儀するだろう。こんなところも改良の要因なんだろうな。道としては、走るに気持ちいい道なんだけどね。

この道が今でも管理されてる、一つの理由。これがその理由のすべてとは言わないが、大きな理由の一つかもしれない。マンホール。この地下には通信ケーブルが埋設されているのだろう。「NTT」のマークが鉄蓋の中央に見えるが、以前は「電電公社」のマークの鉄蓋が使われていたのかも。中央のNTTのマークの周りは滑り止めの模様が刻まれているが、この模様も、もしかして「T」の文字を組み合わせたのかもしれない。そして、マンホールの同心円状にある舗装の修正跡は、このマンホールが後年になって回収を受けたことを示している。と言うことは、このマンホールは現役と言うことで、この旧道は管理道の役割も果たしているようだ。と言うことは、ちょっとやそっとでは廃道にはならないと思う。

道はだんだん標高を上げていき、空もだいぶ高くなってきた。このまま進むと峠だろうな…と言う雰囲気の中、上野を目指して進んでいく。この道を進んでいて感じたことは、路面よりもガードレールやガードロープが、路面より低い高さにあるということ。もしかすると(もしかしなくても)、路肩が滑っているのかもしれない。そうなると、いつ滑り落ちるかわからず、それがこの道が旧道化した要因の一つかもしれない。ここも例にもれず、ガードロープの支柱が路面より低い。地すべり地帯でもあることだし、これは間違いなさそうだ。

峠道は、等高線をトレースしながら進んでいるようで、斜面の一部を切り取りながら峠を目指す。上野を目指して。

おや?狭くなってきたぞ?

この辺りなんかは最初の方より道幅が狭かったりする。ちなみに、幅員減少の標識はない。右の谷側からは下草が侵食して来たりして、なかなか楽しい道の雰囲気を醸し出していたりするが…。今回は車に乗って探索しているが、こういったときはハザードを点灯しっぱなしで、少し進んでは撮影し、また少し進んでは…なんてことを繰り返している。自転車が箱型になったようなもので、燃費などを考えると最悪だけど、「どこか」に隠れている「何か」を見落としたくはないので、いつもこうしている。どうか対向車や後続車が来ませんように…(笑)

こういった峠道の険道を辿っていると、こういった場所に出くわす。細かくひび割れたアスファルトと、やや弛んでいるガードケーブルが愛おしいが、こういった場所はホッとする。歩いているわけでもないし、自転車に跨っているわけでもないけど、ここは道幅も少し広くなっているし…と言うことで、左側に寄せて休憩。深い森の中で、のんびりと周りの景色を眺めながらゆっくりと飲む、梅干しと麦茶は美味しいぞ(笑)。但し、(当たり前ですが)ごみは持ち帰りましょう。

右側の杉の木は植林かなぁ?などと思いながら撮影した一枚。よくよく見ると下枝が落とされてるし、植林なのかもしれないが、この道の風景によく合っている。左側は広葉樹と針葉樹が入り混じった雑木林で、本来はこんな木々が生えていたんだろうなと、以前の風景に想いを馳せる。側溝も詰まりなく、ちゃんと清掃されていて、この道が国道指定から外れても、今だに現役と言うことの証明でもある。

次回、森を抜けて峠に向かう道。

第3部へ