新潟県一般県道427号
五十子平真田線
第5部「土砂流出防備保安林」
2025年7月19日 探索 2025年10月24日 公開
「土砂流出防備保安林」

こうしてみると、ほとんど稜線に近いところを走っているこの県道。左側の山々を見て頂くとわかるが、もし仮に左の路肩から逸脱しようものなら下まで真っ逆さまになる。おまけに下と言ってもどこまで落ちるか…。なもので、ここも近頃話題の「落ちたら死ぬ!」の範疇に入るかもしれない。でもね。道はちゃんと整備されていて(自動車交通不能区間ではあるけど)走りやすくはあるんだよ。ここなら4トン車も走れそうな気がするんだけどな。

左の谷側の一部に補修した跡が。これは以前に崩れたんだろうな。よーく見てみると、山側の同じ位置の斜面が他より違っていて不自然だし、草の影もなく地面が露出している。…こういったところを見るたびに思うのが「どうやって補修したんだろう?」ということ。谷側は相当…と言うか呆れるほど崖が続いているし、その斜面を補修するには上から(すなわち、この道から)足場を作って…と言うことになるだろうし、その足場の資材はこの道を通らないと運べなかっただろうし…。そうしていろいろと考えていると、やっぱり工事された方々に頭が下がる。

ちなみにこの画像は、左側の路肩の下。気は生えてはいるけど…深いよねぇ。こんなところに落ちてしまうと、どっかの木々で止まらない限りは、下まで真っ逆さまになってしまう。おまけにアスファルトが何とも頼りなく、アスファルトの路面の下側の地面が削れてしまうと、路面を保つのはアスファルトの頼りない舗装面だけになってしまう。そこにもし乗ってしまったりしたら…。怖くて仕方がない。幸いここは路面の下の地盤が削れることはなくて大丈夫だったが、探索をしていると、そういうところもあるので注意が必要だ。でも…深いよねぇ…。

この付近の森には手つかずの自然が残っているなぁと思っていたら、その理由がこの標識でわかった。この標識は新潟県が設置したもので、いろんな種類があるのだが、ここに設置されていたものは「土砂流出防備保安林」。この保安林は下流に重要な保全対象がある地域で、土砂流出の著しい地域や崩壊・流出のおそれがある区域において、林木及び地表植生その他の地被物の直接間接の作用によって、林地の表面侵食及び崩壊による土砂の流出を防止するものだ。…早い話が、この周辺をいじると下流に土石流が起きる可能性が高いから、この周辺の土地は木々を切ったり山の形を変えたりするんじゃねーぞ!。この標識はその証だからな!…と言うことらしい。なるほど、わかりやすい。だからこの辺は植林されることもなく、自然のままの山が残っているんだな。

県道と言っても、この辺になってくると単純な「裏山の道」的な雰囲気になってくる。ここだけ見ていると、とても県道なんて思えないでしょ?。でも、ここは県道なのです。まぁ、この辺が新潟県によくある道の風景なのかもしれないが…。でも、裏山の散歩道的な感じで、私は嫌いじゃない。これでクマがいなければ最高なんだけどなぁ…
これを執筆している2025年10月現在、この周辺の地域にはツキノワグマの出没が多数確認されています。ツキノワグマと言えど、遭遇すれば非常に危険でもありますので、この周辺に立ち入る場合はクマ避けの装備を万全にするか、車から降りないことをお勧めします。

山の中を突き進んでいく県道427号。ここだけ見てると、なんだか林道のような雰囲気だ。路肩の、足が妙に長いデリニエータが面白い。それだけ下に落ちてほしくなくて長くしたのか、それともたまたま偶然に長かっただけなのか。画像右側にはふとんかごの姿が見える。ちなみに、この「ふとんかご」とは…
「かご工」は法面保護工の構造物の一つで、その機能や形状、設置方法などで3種類に分類される。その種類は「じゃかご工」「ふとんかご工」「かごマット工」とあるが、ここに施工されているかご工は「ふとんかご工」と呼ばれるもので、湧き水や表面を流れる大量の水で法面の表面が削られたりするのを防ぐのと、土圧に抵抗する目的がある。このため湧き水が起きた箇所や地すべり崩壊の復旧に用いられることが多く、法面工というよりは、むしろ土留め用として施工される場合が多い。
と言うことは、ここに設置されたのは地すべり防止用か?。おおっ!。そういえば、ここも補修されているじゃないか!。路肩側の修復前兆が長いから、ここは大規模に落ちたのかもしれない。こんなに交通量の少ない道を(失礼!)よく修復してくれたもんだ…。
次回、道は自然豊かな森の中を進んでいく!
