新潟県一般県道427号
五十子平真田線

第4部「自動車交通不能区間」

2025年7月19日 探索 2025年10月19日 公開

自動車交通不能区間

青々とした田圃を過ぎて進むと、いきなりこのような現場に出くわした。ここから先は自動車通行止めの看板が立っている。設置者は新潟県十日町地域振興局。この先、海老(えび)と言う集落まで自動車の通行は出来ない、と表示されている。正面には大規模に法面を修復しているのか、設置しているのかの工事現場がある。探索当日は休日で、幸いにも作業をしていなかった。ここは崩れたか何かしたのかなぁ…と思いつつ、左側を向くと…。

青空と緑のコントラストが非常に美しい。工事中だったが、ぜひ無事故での作業を祈る。十日町市街地と松之山を結ぶ幹線道路と、地域の住民の脚として利用されている道…とレポートの初回で書いたが、どうやらそれを少しでも進めている工事のようだ。…と言うことは、ここからがこの険道の本領発揮と言うことらしい。今年はクマも多いし、このまま車で探索するか、後ろに積んである自転車を下ろして進んでみるか。でも坂だからなぁ…結局は押して上がることになるから、自転車はおいていくか。…よし、車で行こう。と言うことで、車で突っ込んで行く。意外と無謀なやつである。じゃ、行ってみるか‥と突っ込んで行くと…。

きたきたっ!(笑)

これですよ、これっ!(笑)。中途半端に付けられた短い路側帯の白線が楽しい。ここだけこんなに短く白線が付けられているのには訳がある。以前にここが滑って落ちたからだ。でもって、その先の道幅は非常に狭いじゃないか!。このまま進んでいけば、対向車が来た際に延々とバックしなければならない。しかし!。ここまで通ってきたが、対向車は皆無だ!。いいんだか悪いんだか。地域の住民の脚として利用されている道ではなかったのか(笑)。
でもなぁ…。途中で「自動車通行止」って書かれちゃあ、そりゃあ通らないわな。…じゃ、利用されてないじゃんか(笑)。

せめーな!おい!(笑)

暗闇の中に続く道の幅が、非常に狭いことに気付く。ところで、私の車は軽ではない。さりとて、そんなに車幅がある車でもない(これはこのレポートの初回を見て頂くと、こそっと(でもないが)見れる)。ま、何とか通れるだろう。この場所は谷側に立つ木々のおかげで、すごく涼しそうだ。今日は車に乗っていても非常に暑く、ここで少し休憩することにして、(道の真ん中に)車を停める。車から少し降りて、冷たいお茶で休憩…静かだなぁ。車も来ないなぁ…。

舗装が新しくて、規則的に並ぶデリニエータ。ここは最近改修されたのかな?多少道幅が広いような気がする。このくらいなら、私の車も十分に通れるのだが。でも、相変わらず交通量はない。さっきの地点から海老までの自動車通行止めが解除になれば、この道も活発になるのかな。この左側の緑は田圃で、麓からここまで農耕作業で来られる方々がいらっしゃるようだ。ここは結構標高が高く、今年はクマも非常に多いので、農作業の際は注意してほしいと願う。

舗装はされているものの、やっぱり狭い。普通自動車は通れるが、4トンの貨物車は通れないな。それで自動車通行止になっているんだろうし、県道で言うところの「自動車交通不能区間」になっている。道の左側は非常に深い谷になっていて(崖と言ってもいいかもしれない)、もちろんガードレールはないという非常に素敵な仕様だ。落ちれば下まで真っ逆さま、ここも「落ちたら死ぬ!」の仕様ではある。道は山の斜面に張り付くようにして、海老の集落を目指している。ここは林道ベースなのか。冬季には必ず通行止めになる道だな。
新潟県って、実はこんな道が多い。特にこの中越地方は。私は探索していて、ある意味で気楽なものだが、県道を管理する地域振興局の方々はそうはいかない。パトロールするのに大変だろうなと思う。


自動車交通不能区間とは、未改良道路(供用開始をしている)のうち幅員、曲線半径、勾配、その他道路の状況により、最大積載量4トンの貨物自動車が通行できない区間をいう。 階段のみで路線認定され、供用開始している時は、自動車交通不能区間に入れる。 なお、車両制限等一時的に通行の禁止または制限されているもの、または災害その他により、現在交通不能であっても、一年以内に復旧完成の見込みのあるものは、自動車交通不能区間に該当しない。(以上、静岡県ホームページより)


 

次回、この道のそばにある豊かな森の正体が!。

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