新潟県一般県道427号
五十子平真田線

第10部「草叢に埋もれた看板」

2025年7月19日 探索 2025年11月18日 公開

草叢に埋もれた看板

ちょいと車を停めてパチリと1枚。峠を越えた海老集落の若者は、戦地に赴く際に何を思ったのか。ここで佇んで一息ついて空を見上げていると、出征したその人たちの気持ちが胸を突く。「必ず戻る」。そう思った人たちもいただろう。この道はなくしちゃいけない。道の整備が少しづつでも進んでいて良かったと思う。地図を見ながらよくよく考えてみると、この道がないと海老や赤倉、坪野の集落は行き来できなくなってしまうことに気付いた。やっぱりこの道は林道などではなく、地域をつなぐ重要な道だったんだな。

暖かな木漏れ日が差し込む明るい道を、のんびりと進んでいく。ここは未成道か、それとも現役の道か。こんな道を以前にも見たような気がする。さて、どこだったか…。一般県道178号山ノ相川下条停車場線の未開通区間だったか。なんとなく雰囲気が似ていて、懐かしささえ覚える。路面の左側に見える側溝は綺麗に整備されているし、その昔の集落間を結ぶ道は、今も立派に生きていた。素晴らしい!。かつてはここを人や車や荷車が行き来していたんだろうな。なんだろう、やっぱり昔から大切だった道と言うのは道の造り方自体がしっかりしていて、そうそう簡単に崩れないような気がする。

下からやってくるのは、新潟県一般県道528号真田高島線。この道は、この地点から分岐して新潟県十日町市大字高島の、新潟県主要地方道49号小千谷十日町津南線の合流点まで、5.5キロの短い県道。だが、この道も御覧いただくとわかるように、なかなかに狭い。今度はこの道を通ってみようと思うが、今は427号の探索の方が優先だ。まずは合流点まで行ってみることにする。

合流点少し手前。路肩の草むらの中に、何やらくたびれた看板が。曲がっているし、草に埋もれてよく見えないし。かき分けてこの状態にして、改めてしげしげと見てみると…自動車通行止の看板じゃないか!。建てたのは…ここだと十日町地域振興局だろうか。「この先 海老から赤倉まで 自動車の通行はできません。とある。つまりは自動車交通不能区間らしいが、あたしゃ今しがた通ってきたぞ?。

実は、この「自動車交通不能区間」と言うのは、最大積載量4トンの貨物自動車が通行できない場合に指定される。つまり、4トンの貨物自動車が通行できなくても、軽自動車や小型自動車なら通れるよと言うところが結構あったりするのだ。ただ、実際に通れない場合もあるので、詳しくは道路台帳などで調べてからの方がいいかもしれない(道路台帳なら道幅やカーブの半径などが詳しく記載されている)。

おお!卒塔婆だ!。

平行する528号の卒塔婆が見えるが、裏を向いている卒塔婆がある。これがおそらく427号を表示している卒塔婆だろう。こんな山の中にこっそりと分岐点があるなんて、やっぱり県道は素敵だ。ああっ!時間があるなら、ここから右に下って狭い道を通ってみてぇ!(←懲りないヤツ)。待ってろ528号!。絶対そのうちに通ってやるぞ!(雪が降ってきたから来年な)。

路肩に車を停めて、背中を向けた看板を前に回って見てみると、それは異常気象時通行規制の看板。「ここから6.5km区間は当分の間、時間雨量30ミリ、累積雨量120ミリに達したとき、土砂崩れの危険により全面通行止めとします」とある。時間雨量30ミリとなると、近年の大雨ではすぐに到達しそうな雨量でもあるので心配なところだ。しかし…この「当分の間」ってのが、なんともはっきりしない言い方で気になる。この「当分の間」ってのは「しばらくそのままですよ」と言うことだったりするのだ。長いこと通行止めになっている区間も、調べてみると「当分の間」通行止めとなって、既に20年以上の時間が経過しているものもあるからねぇ…。

次回、いよいよこの県道の終着点に辿り着く。
この合流点から先は、国道の旧道になるはずだ。
その辺も確認しながら、先に進んで行こう。

第11部(完結編)
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