新潟県一般県道427号
五十子平真田線
第1部「峠を越えた、その先へ」
2025年7月19日 探索 2025年10月04日 公開
峠を越えた、その先へ

前回の最後の地点から、まだまだ快走路が続く。空もだいぶ広くなってきて、もともと標高が高かったところから、更に一段階上がった感じだ。右路肩の消えかかった白線も、なかなか雰囲気がいい。道はこの緩やかな左カーブを過ぎると、道は森の中に突っ込んで行く。いやぁ、とても気持ちいい道だ。ここまでは。こういう道も実は大好きだったりして、思わず左端に車を停めて、降りて思いっきり背伸びをしてみると、とーっても気持ちいい。これでクマが出てこなけりゃいいんだが…。

森の中に突っ込んで行く道を辿っていくと、こんな道が待っていた。道幅は一気に狭くなり、おおよそ一車線半と言ったところかな。離合はまず出来ないので、車で来る場合は注意が必要だ。左右の切り通しが実にいい、素敵な風景だ。…この道、勾配を緩やかにするために、ここだけ切り下げて道を通したんだろうか。道の雰囲気はとても安定していて、崩れた感じもない。中越地震の時も、ここは無事だったんだろうな。この風景が残っていて良かったと、思わず感謝をしてしまう。

前の画像が暗い感じだったので、焦点の位置を変えて撮影してみる。ついでに斜面の感じも掴めるように、角度を変えてみた。こうしてみると、いかにも切り下げたのがよくわかる。前の画像では写りこんでいなかった、路肩の白線もはっきり見えている。カスレ具合がとっても素敵で、歩行者はここを歩いたんかなぁ…などと思ってしまった。…路面のアスファルトは、その暑さが結構分厚いなぁ。傷んで舗装して、傷んで舗装して…だろうか。でも、この狭い道に、あのバカでかいアスファルト・フィニッシャー(住友建機(株)様のWEBに飛びます)が来たんだろうか。それに、アスファルトも運んでこないといけない。その工事中の風景が、なんとなく想像がつかないが…。

名前もない峠を過ぎると、またもや道幅が広くなって、杉林に囲まれた美しい道に変わる。下枝はほとんど払われているように見えるから、林業の作業道としても活躍しているようだ。路肩には規則的に並ぶデリニエータ。そのデリニエータには「新潟県」の文字。たまーに傾いたものもあったりして、こりゃ多分雪で傾いたんだな…とか、自然動物でも当たったかな?などと考えるのも、また楽しい。今日は車で探索しているが、自転車だったりして、山側からヌッとクマさんでも出てこられた日には…などと、つい考えてしまう。探索しづらくなったもんだなぁ。

ここは五十子平。ここに来ると、思わず直進してしまいそうだが、県道はここから左に折れる。この前に一度分岐点はあるのだが、そこはなぜか撮影していなかったので、ここは2か所目の分岐になる。この道が本当に険道になるのか?といささか心配になってしまうが、ひとまず先に進んでみよう。ちなみにここを直進すると松之山下蝦池(しもえびいけ)の集落を過ぎて、最初に登場してきた高館トンネルを出たところに合流してしまう。県道でもなくなってしまうので注意が必要だ。

左折すると、このように雄大な景色が広がる。画像がいささか解像度が低いのはなぜだろう。一番解像度が高いカメラで撮影したはずなのだが…。それにしても、青空と緑のコントラストが非常に美しい。その中を進む県道は、なんだか高原の道みたいで、一見すると観光地みたいだ。それにここは、近くの集落の方々によって営農がされており、そのせいか、きちんと土地が管理されている印象を受けた。それもあるのかな、この風景が田舎育ちの私にとっては、なんだかすごく懐かしく思えるのは、気のせいではないと思う。その集落は、この県道の路線名にもなっている五十子平(いかごだいら)。
次回、この先に進むと、ちょっとした廃道の跡?!