新潟県一般県道207号
大栗田村上線
第2部「はこべ」
2025年8月31日 探索 2025年12月8日 公開
「はこべ」

支柱が錆びついたデリネータ。もうずっとここに立っているんだろう。その支柱には「新潟県」の文字。それが、この道が県道であることを教えてくれる。最近は、このWEBの中で「みちしるべ」と呼んでいる四角い標柱をあまり見かけていない。昔はあったんだろうけど、工事の際に抜かれたりとか、もともと設置されなかったりとかしているんだろうか?。道路用地の境界を確定させるのに、必要なんじゃないかなぁと思うのだが…。

左右が杉林の中を進んでいく県道。私は幸いにも花粉症ではないが、スギ花粉が出まくっているシーズンの頃には、なるべくなら通りたくないなぁ…と思ってしまう。最近、杉の木は花粉のシーズンになると木全体が真っ赤になって花粉が飛び散っていたりしていることが多いのよね。
それにしても、ここもなかなかに道幅が狭い。おまけに離合できる空間があまりないもんだから、場合によっては延々とバックしないといけなかったりすることもあるかもしれない。路肩ギリギリに引かれている路側帯の白線が3桁県道「らしい」と言えば「らしい」んだけど、県道番号が「207」と言う比較的若い番号だから、もう少し整備されていてもいいんじゃないかと思ったりもするが…。

杉林の中を進んでいき、更に小さい沢を渡る県道。この場所に来た時には「もしかして県道は直進か?!」と期待を込めて思ったりしたが、道の様子を見てみるとやっぱり違った。そうだよねぇ、直進はどう見ても林道(作業道)だもんね。これが県道だったら、それはそれで楽しいが、ここは違った。と言うことで、素直に右の沢を渡る道に進む。
ところで、このように「まさか県道じゃないよね?」と思った道が、実は…という例は、今までで3か所だけあった。県道178号山ノ相川下条停車場線の未開通区間の山ノ相川側、137号天神林上条線の未開通区間、550号東谷塚野山線の未開通区間だろうか。一番燃えたのは550号東谷塚野山線で、ここだけは新潟県道路台帳を確認して初めて正しい道がわかったといういきさつを持った道だ。だが、こういった道はきっかけが楽しい上に、そこから続く道もなかなか楽しいことが多く、この三本の道も実に楽しませてもらった。

県道が沢を渡る部分を確認してみる。この画像は望遠レンズで撮影したが、その前に覗き込んでみたり、一生懸命草を取ってみたりして、直に見てみようと頑張ってみるも、なかなかうまいこと行かず…全体的な雰囲気からすると石垣があって、一番下に沢の通り道があって、そこを沢が通り抜けているような構造だろうな。問題のその石垣は、深い深ーい草に覆われて見えなくなってしまっているが、どうも丸石が組まれた石垣のようにも見える。もともと県道として造られていないような気がするし…もしかしてこの道の祖先は林道か?。

2番カーブは撮影し忘れてしまったが、3番カーブは撮影が出来た。その3番カーブの名前は「はこべ」。春の七草である、せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろの中の「はこべら」が、この「はこべ」だ。ただ、このカーブミラーの周辺には「はこべ」が生えていそうな感じではないが…。でも、こうして下枝が落とされた杉の木の林と言うのは、結構美しいものだ。そこで近くにもう一つ看板を見つける。それは…。

おおっ!大栗田まで7キロ地点なのか!。…7キロと言えば、結構あるなぁ…。でも、この山の中にある大栗田と言う集落は、いったいどんなところなんだろう?。ますます興味が湧いてくる。それにこの県道はなかなか面白い。それぞれのカーブに名前が付いているし、起点の大栗田までのキロ数がこうして表示してある。さっきから画像のアングルには入っていないが、この道の隣には必ず門前川があって、その清らかな流れが必ず寄り添っているし、きっと大事な道なんだろうな。ただ、それが故に災害と隣り合わせのような気もするが…。
次回!。皆さんは「にっこうきすげ」、「ほうせんか」、「へちま」、どれが好き?。
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